魅力的な話し手は感情表現が上手い

話し方が魅力的な人に共通する要素として、

「感情を織り込むのが上手」

というポイントがあると思います。

ごく簡単な例として、
ある日の出来事を、聞き手に伝える場面で、

こういうことがあって、
ああいうことがあって・・

と、
事実を羅列するだけの話より、

こういうことがあって「びっくり」、
ああいうことがあって「嬉しかった」

と、
その出来事について、
自分はどう感じたかを付け加えたほうが、

話の面白みが格段に違うと思いませんか?

事実の羅列だけの話が、
無味乾燥に聞こえるのに対し、
感情を織り込んだ方は、
話に彩りが加わったのを感じられるはずです。

もっとも、事実の羅列だけの言葉でも、
声色を使って、

「こういうことが、あったんだよ~ッ!」
と彩りを付け足すこともできますが、

それは声色で感情を込めているわけですから、

その言葉を付け加えたのと
ほとんど同じ意味がありますし、

さらに、

声色だけを使って感情を表現できれば、
直接的な感情表現の言葉を発しなくて済むというという側面もあります。

「こんなことがあったんですよ~↓」
と、嫌そうに言えば、

嫌だった、というネガティブな発言をしなくても、
あぁ、嫌だったんだな、と

聞き手に「示唆」することができますよね。

これは、
前回ご紹介した、音声による表現力の一例です。

 

感情を表すことのメリット・デメリット

一方で、

度が過ぎた感情表現は、
聞き手をうんざりさせる恐れもあり、

その織り込み方の「さじ加減」が難しいですよね。

感情的な発言をし過ぎて、
後で後悔した経験は、

誰しもあるのではないでしょうか。

では、

感情を表現することのメリットと、
それが上手くいかなかった場合のデメリットを

考えてみましょう。

まず、
感情表現を「することのメリット」は、

・共感を得やすい
・自分の人間性、人柄をいち早く理解してもらえる
・話の面白みが伝わる
・相手と自分との距離を縮める
・相手の緊張やその場の雰囲気などを和らげる

など、

また
感情表現「しないことが招く事態」としては、

・何を考えていてどう思っているのか伝わりにくい
・論点や結論が不明瞭になる
・話がつまらない

などが挙げられます。

逆に、
感情表現「することのリスク」としては、

・誤解を招きやすい
・公平、中立性、客観性を欠く可能性がある
・相手やその関係者を傷つけることがある
・自分との考え方や価値観の相違が明確になり過ぎ、
逆に相手との距離を作ってしまう恐れもある
・感情の表し方や程度によっては不快感を与える

などの事態も考えられます。

 

感情表現は、話し手の「存在感」を強くする

このように、

感情をあらわにするということは
諸刃の剣であることも認識しておく必要があるのですが、

かといって、

誤解や不快感を与えないだろうか、
と気にしすぎて、

感情を表に出せず、

せっかくの個性を台無しにしてしまうのも、
もったいない話です。

急に人気が出たタレントさんが
こんなふうに発言することがあります。

ブレイクしたきっかけは、
「吹っ切れた」こと。

この「吹っ切れ」こそ、

感情を上手く表に出せるようになった、
ということに他なりません。

感情表現は、
個性、存在感を強くするのですね。

 

角が立たないよう感情表現するには

ただし、
タレントさんのテレビなどでの発言はともかく、

日常生活での人間関係も
うまく維持していきたい私たちとしては、

あまり角が立つような物言いは、
避けたいのも事実です。

そんななかで、

「吹っ切れた」感情の表現ができるようになるために、
大切なことは、ふたつ。

基本は、
誰に対しても、どんなときでも有効な、
質の良い感情表現を心がけること。

まずは、

自分の口からポーンと、

喜びや感謝や感動など、
ポジティブな感情表現がすんなり飛び出す体質になりましょう。

そのうえで、

どうしても、
辛口、ネガティブ発言をしたいときは、
状況をきちんと把握すること。

そしてその状況に応じて、
自分できちんと、
「程度」をわきまえる線を引くこと、

だと思います。

つまり、

誰に対して話すのか?
話す前にきちんと自覚せよ、ということです。

腹がたったことや、
批判はもちろんのこと、

何か、誰かの価値をおとしめることによって、
笑いを取りたい時など、

今、話しているこの相手には、
どのぐらいの強さの言葉を投げかけても大丈夫なのか?
その一線を
明確に意識する必要があると思います。

 

(この記事は、有料メルマガからの抜粋です)
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