発表・プレゼンに必要なのは、情熱が軸になっているかどうか。情熱的に語る、話の構成の方程式


情熱を軸に、話を構成する

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
発表とは、社会貢献であると考えると、仕事に対する意欲が変わりますね。
発表は、一度に多くの人に影響を与えることができ、同時に自分を成長させてくれます。尻込みしていては、もったいないですね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

前回の記事では、
発表する、ということ自体の意義について考えてみました。

いやいややらされている、
と思った瞬間に、

その発表自体が、
輝きを失います。

世界を変えてやる!
とまでは言いませんが、

そもそも発表とは、
自分が主人公になって、
何らかの人のためになれるものですから、

そういった前向きな意欲を感じながら臨むことが、
なにより良い発表につながるはずです。

では今回は、
実際に発表する時のことを考えてみましょう。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
夢がありますね・・
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結論に向かってする話には、勢いがある

その発表で、結局、何が言いたいんでしょうか?その原点を大切にしましょう。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

発表の準備で大事なのは、

自分の研究などの発表内容を
聴衆にわかりやすく聞かせる、見せるためには、

「演出」が必要であると認識することです。

演出のない発表では、
せっかくの内容を過小評価されてもしかたがありません。

聞く人を喜ばせることを思い描きましょう。

そして、

話の内容の演出で、
骨格となるのが、話の構成です。

構成を考える時は、
結論から埋めていくのが一般的でしょう。

発表の内容は
自分自身の成果ですから、

まちがいなく結論があるはずですよね。

逆に、

発表の準備段階で、言うべき結論がないことに気がついたら、
それは重大な欠陥の発見なのですが、

発表をしなくてはならない枝葉末節だけが
先に決まってしまい、

結論がない、といようなケースは、
ままあることですよね。

そんなときは原点に立ち返って、

自分は最後に何が言いたいのか、
発表の核となる結論を定めることから、再スタートを切るべきでしょう。

話というものは、

あるべき結論に向かっているものと
そうでないものとでは、

「勢い」に違いが出ます。

怪談話を連想して下さい。

怪談ほど、
一点の結論に向かって
こつこつ話を積み上げていくものもありません。

これはおそらく、

小学生がやっても
プロの稲川淳二氏がやっても、

同じことです。

なぜなら、

結論がただ一つ決まっていて、
そこで怖がらせなくてはいけない、という方向性がはっきりしているからです。

発表も同様に、
この話はどこに向かっていくのか明確にし、
こつこつと話を積み上げていくような構成にするのが、最も効果的です。

また、

発表がひとりでするものではなく、
チームによるものであれば、

そのテーマについて、
結局何が言いたいのか?

しっかり話し合う時間が必要だと思います。

発表までの時間が限られているのであれば、
その話し合いは、ジリジリするような時間の浪費のようにも感じますが、

結果的に、
この結論が明快に定まっているかどうかが、

発表の良し悪しを左右することになります。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
結論って、後付けになっちゃうことも多いですが、それだと話が全体的にフワッとしてしまうような気はしていました。

展開よりも、話ひとつひとつの力強さがあればいい

唯一無二の結論があるのが理想ではあるんですが、情熱を注げるほどの結論を見つけるのが難しいのも現実ですね・・
くまちゃんアナウンサー
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結論が決まったら、
構成を組み上げます。

その結論へ向かって、

聴衆が理解しやすく、
力強く伝わる、話の並びを考えます。

「起承転結」、「序破急」などと言われるように
大まかに3~4ブロックぐらいに分けるのが一般的です。

例えば
A、B、Cの3パートに分けたとして、

Bー1、Bー2、Bー3のように
性格のやや異なる話をさらに細分化するのもいいでしょう。

話を考える、となると、
いかにもドラマチックな展開が必要のように感じてしまいますが、

最後に言いたいことだけ決まっていれば、

展開よりも、
むしろ「話ひとつひとつの力強さ」さえあれば、

良い発表になる、と思います。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
話ひとつひとつの力強さがあれば、構成はそう重視しなくてもいいわけですね。

「話全体の設計図」を前振りする

構成が不要だとは言いませんが、それより大事なことがあるだろって話です。
くまちゃんアナウンサー
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では、
展開よりも「話ひとつひとつが力強い」発表とは、

どんなもので、
どうすれば実現できるのか?

ABCの3パートに分けて想定してみましょう。

まず最初に
今日はどんな話をするのか、

その流れを
ざっとまとめて言ってしまうことを、お薦めします。

話とは
聴衆にとっては一回きりのものですから、

始めに「設計図」を見せることで、
より確実に理解してもらうことができるわけです。

ただし
答を言ってしまっては元も子もありません。

最初の段階では
なんだろう?なぜだろう?あ、あれのことかな?と、

疑問が残るような前振りにしておくと良いと思います。

ここまでは話の導入部分。
あいさつのようなものです。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
なるほど、前振り、大事そうですね。

構成の冒頭は、聞き手の共感、感情移入を得やすく

前振りをしておくと、後の話を前のめりに聞いてもらえる可能性が高まりますよ。
くまちゃんアナウンサー
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では、本題に入ります。

Aパートは、まず、
聞き手の共感を得、感情移入しやすいテーマから
始めたほうがいいでしょう。

例えば、

・なぜ、このテーマを取りあげたのか?
・このテーマを考えることの必要性など、

このテーマに取り組む「情熱」を、
導入に据えたいところです。

話の強さを大事にする、というのは
そういうことです。

そこに「魂」があるか?
それこそが、本当の、話の肝なんですよね。

意外かもしれませんが、
聞き手が本当に求めているのは「発表者の思い」なのです。
どのぐらい気合いが入っているか、ということです。

ここで言うような「聞き手が求めている」というのは、

そういう種類のことを、
優先的に、自然と聞き取ってしまう、ということです。

特に最初のパートでは、
発表内容に「魂」を込めることを重視しましょう。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
この発表で言うことは大事ですよって、分かってもらうわけですね。

情熱を語るためには、裏付けが必要

そうです。大事ですよって分かってもらうのに、最も効果的なのが情熱なんですよね。冷めた話と熱のこもった話、どちらを信じたいですか?
くまちゃんアナウンサー
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そしてさらに、
その情熱の裏付けも必要になります。

情熱の量だけで圧倒する、
という方法もありますが、

多くの場合、
それだけでは、侮られてしまいがちです。

例えば、

「このテーマを考えることの必要性」
を語るのであれば、

なぜ必要なのか
具体的な事例を盛り込み、

さらにそれを、
データなどの事実で裏付けます。

それが、
Aー1、A-2・・となっていきます。

簡単な構成に表すならば、

・これは、何?
という、このテーマ自体の意味の説明

・なぜ必要なのか?
という「このテーマを取り上げることの重要性と、発表者の情熱の表明」

・こんな具体例がある!
「身近で想像しやすい話への落とし込み」

・事実、一般的にそういう傾向なのだ!
「データによる一般化、危機感の表現」

・だから必要なのだ!
という「さらなる情熱の裏付け」

というような流れになります。

話に力を与えるためには、
それに対する情熱が軸になるべきなのですが、

その情熱に説得力を与える工夫、
それが、構成による演出になります。

情熱的な話し方は、
いろいろ考えられますけど、

この構成なら、

どんな話にも応用できる、
方程式になると思います。

これも読んでみて!  司会者が当日「本番直前まで」にやっておくべきこと

このような方程式が、
情熱を軸にするAパートの話し方です。

次回は、

少し冷静に語る、
この次のパートについて、

解説します。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
情熱を語るにも、きちんと裏付けなどの論理性が必要なんですね。Aパートだけでもかなりかっちりしているように感じます。
情熱って、下手をすると侮られる原因にもなりかねませんからね。感情を打ち出すなら、理論武装はしっかりしておくことです。
くまちゃんアナウンサー
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