「少しずつ、自分の話し方の壁を越えて行け」

「音声での表現力」とはどういうことなのかを知る上で、
とてもわかりやすい例があります。

コメディアンの萩本欽一さんが
テレビで語っていた話なのですが、

駆け出しの頃、
なかなか笑いがとれなくて苦労していた時に、

先輩からこのようなアドバイスを受ました。

「とにかくなんでも大声でやってみなさい」

すぐにそれを実践してみると、
あら不思議!

ふと口をついて出てきた何気ない言葉でも、
お客さんが笑ってくれるようになったそうです。

萩本さん本人は、
声を大きくした以外、何も変わってはいません。

なのに、
なぜ急に人が笑うようになったのか?

それは、
声が大きくなったことで、

抑揚がついて、
しかも体も同時に動くようになって、

そしておそらく、
態度も自信に溢れて堂々とするようになったのだと思います。

同じ言葉でも、
言い方によって、伝わり方が変わる。

それが、
音声での表現力です。

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話し方の個性と表現力を磨くには

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話し方の個性の3要素

次に、
「話し方を真似される人」について、考えてみましょう。

ここでは、
容姿、見た目の真似は除きます。

芸能人のみならず、
誰でも身近に、

真似されやすい人って、
いるのではないでしょうか。

子供の頃は、
学校の先生の話し方の真似をして、

友人たちと笑ったものです。

では、

人の話し方を真似しようと思ったら、
その対象の人物のどういうことに注目するでしょうか?

それは、

その人がどういう言葉を多用するか?
どういう言い回しをしているか、

そして、
どういう声色なのか、

だと思います。

これはまさに、

1、言葉の選択
2、文章の構成
3、音声での表現力

という「話す内容の個性」の3要素なのですね。

人の話し方を真似しようとするときは、
自然と、

その人の話し方の個性を
要素に分解して考えたりしているんですね。

 

表現力のバリエーションを備える

さてその「音声での表現力」を
どう磨くか?

については、
それ自体が、このメルマガの最大のテーマですので、

ここで
結論的な話をすることはできません。

また、

話し方を真似されるような人の声色は、

キンキン高かったり、
あるいは重低音であったり、

かすれていたり、
鼻声であったり、
舌足らずであったり、
語尾を伸ばしていたり、
英語っぽかったり、
特徴的な間を取っていたり、

などなど、
極めて特殊で個性的なことのほうが多いものです。

ですから、
声の表現で個性的になりたい人は、

他人に真似されるほどに、
極端な話し方をすればいいわけですが・・

お笑いを目指す人はそれもいいでしょうが、

綺麗な話し方を追求している人が、
それらをそっくりそのまま、
自分の話し方に取り入れたいとは、思わないかもしれませんね。

その点では
私たちは、

声の表現力のバリエーションを手に入れることに
力点を置いたほうが良さそうです。

自分の話し方の「振り幅」を大きくしてみる

「話し方にはギャップが大事」というテーマで記事を書いた時に
かなり力説したのですが、

話し方上達のために一番使えるテクニック、究極奥義

声の高低、強弱、
話し方の早い遅い、間の長短・・などなど、

音声による表現力の要素というのは、
どちらがプラスでどちらがマイナス、というものではなく、

時計の振り子のように、
右にも左にも振れるものであり、

その振り幅を大きく使えれば使えるほど、
表現力が豊かであると言えるのですね。

そうなるためには、

人の話し方を聞いたら、

それが
自分の分析の中ではどういう位置づけなのか、

各要素について考えてみたり、
時には実践してみること。

新しい話し方を導入するのって、
少し勇気がいりますが、

使ってみないことには、
何も変わらないものでもあります。

例えば、

どこまで低い声が出て、
それをどんなシーンで使えるか、試してみる。

例えば、

いまだかつてやったことがないぐらい、ゆっくり話してみたり。

そうやって、
少しずつ、

自分の話し方の壁を越えていくことで、
話し方の個性は豊かになっていくものだと思います。

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