「この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけたのだ」
このたけがきにたけたてかけたのはたけたてかけたかったからたけたてかけたのだ

早口言葉難易度★★★★★

古い早口言葉は、
現代においては比較的簡単に感じることが多いのですが、

定番中の定番である、
この竹垣に・・は、

やっぱり難しいですね。

個々の発音自体は難しくはないのですが、

似て非なる音を繰り返させることで、
混乱を助長するタイプの早口言葉となっています。

 

 

実は「タ行」よりも「カ行」が重要

では いつものように、解説していきますね。

「この竹垣に」 は、
この早口言葉を、文章として成立させるための、
振りのようなものです。

冒頭でトチっちゃう人は、まず、いないと思いますが、
全体を通しての一番のポイントとなる、「カ行」が

早くも、こ、け、き、と登場し、
いかにも、カ行が忙しくなる予感が 漂っていますね。

カ行は、
軟口蓋(口の上部の硬いところよりもっと奥にある、柔らかい部分)を 舌の奥が、
一旦塞いで、パッと息を吐き出す(破裂)ことによって、出る音、 なのですが、

吐き出す息が、少なかったり勢いがなかったりすると、 綺麗に聞こえない、
アナウンサーとしても「磨きがいのある」音なんですよね。

コツは、
カ行を、きちんと一音分の長さで出すこと、
そのために、しっかり強い息を使うこと、だと思います。

読みにくい単語で、よく「噛んじゃう」という時、

実は、 その読みにくい音よりも、
むしろ、その前後の音がしっかり「一音分」の長さで出ていないことがあるものです。

「竹垣に・・」の早口言葉は、

タ行が難しいのでは?と思うかもしれませんが、実は、
カ行をしっかり出すことに留意するといいのですね。

さらに、「が」は鼻濁音になります。

 

混乱を引き起こす繰り返し

では、 先に進めましょう。

「竹立てかけたのは」
混乱の序章ですね。

「たけ」と「たてかけ」で引っ掛けたい、
という意図が込められています。

この後、それを繰り返すことで、混乱が引き起こされますから、
最初のこのパートで、

「竹」と「立てかけ」を 意味で明確に区別する、強い意志を持ちましょう。

竹「を」立てかけるんだ、というような、
「を」を挟むぐらいの気持ちが必要です。
技術的には、 竹・立てかけたのは、というふうに、
気持ちでちょっとポーズをとること。

とにかく、 「たけたけ」になっちゃうのを防ぎましょう。

それから、ここで、 滑舌の本丸とも言える、タ行も登場してきましたから、
立てかけ、の「た」を、これでもか、ってぐらい、しっかり発音すると、いいと思います。

早口言葉の最大の山場

「竹立てかけたかったから」
二回目の、竹立てかけ・・なのですが、

ここが、この早口言葉の、最大の山です。

竹・立てかけというように、 少しポーズを入れて、
意味を把握しながら、
竹の「け」をしっかり一音分の息を使って、
そして、立てかけの「た」を強く発音すること。

さらに、 「たかったから」が付いて、
カ行、タ行に、ラ行まで登場します。

息が足らずに この部分が滑る可能性もありますから、
しっかり、シャキッと発音しましょう。

「竹立てかけたのだ」
3番目の竹立てかけは、追い打ちです。

頭が混乱していると、このパートでもミスしてしまいます。

コツは、前のパートと同様。
とにかく、集中して、意味を意識すること。

たけ・たてかけた、と 少しポーズをとるぐらいの気持ち、
そして、 竹の「け」、 たてかけ、の「た」をしっかり。

 

抑揚を付けてみるという手もある

そしてもう一点、違う角度から。

最大の山となる、 2番めの「竹立てかけたかったから」について、
竹を立てかける、という意味をしっかり込めるために、

「立てかけたかった」に大きく抑揚を付けるといいと思います。
つまり、
「て」で上がるアクセントを、少し大げさにする、ということです。

こうして見てみると、
竹に惑わされて、 立てかけが言えなくなるのが、
この早口言葉なんですね。

カ行を綺麗に出すために、 練習に使える言葉ですので、
自分のカ行に不満を覚えたら、 口ずさんでみるといいと思います。

もうひとつ、 カ行を磨くために、
この早口言葉を無声音で、

つまり、「ささやき声」でやってみるといいかもしれませんね・・

 

自分の調音点を確認してみよう

全体的に滑りやすいという弱点がある場合、
調音点(子音を作り出す口内の場所)の位置を意識してみる、

といいと思います。

上記にもありますが、
カ行は、口腔の上奥の軟口蓋を使って出す音なのですが、

調音点が前方になりすぎると
破裂が甘くなったり、

調音点が奥になりすぎると、
破裂音が出しにくくなったりする傾向があります。

また、タ行は
カ行よりは前方にある硬口蓋を舌で弾く音なのですが、
これも調音点が前になると、

英語のthの発音のようになってしまいます。

「この竹垣・・」の早口言葉が苦手、という人は、
調音点に気をつけてみることをオススメします。

 

この記事は過去にアメブロで投稿したものです。
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