議論、ディスカッションの仕切り方、結果を出せる「攻めの司会」


意見が出やすい環境

次に、
意見が出やすい環境について。

上の項目とも重なるのですが、
発言のハードルを下げることです。

例えば、
上記のように、「意見がある人?」と言うよりは、

「どうしたらいい?」という言葉にしたり、

どうしたら?より
「どちらが正しいと思う?」

さらに、

どちらが正しい?より、
「どちらが好き?」

のほうが、
ハードルが低いですよね。

最終的な目標は、
課題や問題の解決なのですが、

それが一番高いところにあるとすれば、
そのあいだに、

このような、

発言を誘導して、
問題解決へのステップとなるような、

小さな階段を設けてあげる必要があります。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
大きな目標に向かって、課題を小分けするような感覚かな?

話をわかりやすくする構成の典型

ちょっと話はそれますけど・・
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

また、こういう言い方は、
ディスカッションの進行だけではなく、

自分が単独で話をするときにも、
とても有効です。

話のわかりやすい人は、
自分の話を、

小さな、
「疑問点や課題の提示→解決」
という形で表現して、

それを積み重ねるような構成にしているものです。

もっと極端に言うと、

話はすべて、
問題や疑問→解決、

という形で表現できるんですよね。

ここでは詳しく説明しませんが、
応用してみるといいと思います。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
話をすべて、問題や疑問→解決という形で表現する?それも気になりますねぇ~

発言の根拠を考えてもらう

話を、問題や疑問→解決という形にするには、クイズを出す時の言い回しにすればいいんですよ。では話を戻しますよ。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

話は戻りますが、
意見の出やすいような質問の仕方をするとして、

そのあとに欠かせないのが、

「そっちを選ぶのは、なぜか?」
という問いです。

意見が言いやすくなればなるほど、
聴衆は、感覚的に発言できるようになります。

意見が出にくい環境では、
発言のハードルを下げる代わりに、

「その発言の根拠を考えてもらう」という過程を経ないと、

ただ無責任な声ばかりが挙がるようになってしまいますし、
なにより、課題や問題点への認識が深まりません。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
そうそう、自分の意見の根拠まで考えていない人って、意外に多いんですよね。

意見を絞って結論を得るために

そういうキーワードを言語化して、論点を浮き彫りにするのが、進行役の仕事ですよ。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

そして最後の一点、
意見を徐々に絞っていくことについて。

ディスカッションで望ましいのは、
いろんな意見が出ることだと思いますが、

かといって、
最終的には、疑問、問題の解決という、

結論を得なければなりません。

そこで進行役には、
意見を絞っていくという役割が求められます。

意見を絞る、
あるいは、結論を得る、というのは、

選択の連続です。

人生と同じですね。

進行役は、
より皆が納得できるよう、選択肢を提示しなくてはなりません。

上記のわかりやすい例で、考えてみます。

学級会で、
文化祭の出しものについての議論だった場合。

劇とか、
お化け屋敷とか、
メイドカフェとか、

発言のハードルを低くすると、
どんどん感覚的な意見が出ると思います。

感覚的な意見が出たら、

それはなぜか?
で更に意見を募ります。

うまい脚本を書く子がいる、とか、
女子がかわいいから、とか、
目立つから、とか、

個々の意見を固める、理由が列挙されます。

このクラスにふさわしいのは、
どの出し物なのか。

最終的な結論は、
これらの理由で判断してもらう。

選挙で例えるなら、

候補者ではなく、
候補者を推す理由で、議論してもらう。

こうすることで、
より多くの人が納得できる可能性が高まるのですね。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
逆に、理由で議論しないと、喧嘩になっちゃいますね。