絶対にやってはいけない”嫌い”の言い方5パターン
言い方次第で、「嫌い」も武器になる
まず前提として、感情を表現することのメリットとデメリットを
挙げておきます。
メリットは、
・共感を得やすい
・自分の人間性、人柄をいち早く理解してもらえる
・話の面白みが伝わる
・相手と自分との距離を縮める
・会場の雰囲気、相手の緊張などを和らげる
など。
また
感情表現しないことが招く事態としては、
・何を考えていてどう思っているのか伝わりにくい
・論点や結論が不明瞭になる
・話がつまらない
いっぽうで、
感情表現することのリスクとしては、
・誤解を招きやすい
・公平、中立性、客観性を欠く可能性がある
・相手を傷つけることがある
・自分との考え方や価値観の相違が明確になり過ぎ、
逆に相手との距離を作ってしまう恐れもある
・感情の表し方や程度によっては不快感を与える
などの事態も考えられます。
嫌いと言えることにもメリットがある
さて今回は、
「嫌いであることを上手に表明する方法」です。
ただでさえ、
人前で感情を表現することには、
上記のような、リスクがあるものですが、
人前で「嫌い」と言うことには
さらに大きなリスクがあることは、お察しの通りです。
「私、あれ嫌い」と人前で表明することは
「あれ」が好きな人を敵に回すことになりますよね。
その「あれ」が好きな人が多いほど
嫌いと言えば敵が多くなることになります。
それでもなお、
「嫌い」と言うことに
メリットもあるのです。
自分のポジションを表明することで、
話が早く、わかりやすくなります。
また、
価値観を共有できる相手とは、
より親密になることができますし、
反対の立場の人と議論する上で、
そういう考え方もあるのか、と認識を深めることもできます。
まったく反対意見がない話よりも、
違う価値観の提示のある話のほうが、
断然面白いですから、
うまく「嫌い」を表現できる人は、
話が面白い人、
と、人気者になったりします。
なにより、
「嫌い」が言えれば、ストレスも少なくて済みますしね。
嫌いと言うことは、聞き手に負担を与えること
嫌いを表明できれば、
言った本人は、とても気が楽です。
でもその分、
人に気を遣わせることになります。
嫌いと言っている人に対して、
言うべきでない言葉って、
たくさんありますからね。
ですから、
嫌いと言う側の心得としては、
「相手に気を遣わせない配慮のある、嫌いの表明」
それこそが、
嫌いを上手に表明するポイントになってきます。
「絶対にやってはいけない嫌いの表明」5つ
1、相手の価値観を否定しないこと
好き嫌いは、
正義でもなければ、
正誤もありません。
自分が嫌いな事象でも、
この世に存在しているという意義を認める心構えは、
絶対に必要です。
2、好き嫌いと相手の人格を結び付けないこと
「あれが好きな人が信じられない」
と、
人格まで否定してしまうのは、
最悪な嫌い表明です。
人間関係は、
相手の存在の肯定から始まるものです。
それを根本的なところからひっくり返す言動、
これは、喧嘩そのものです。
3、理詰めで「嫌い」を表現しないこと。
理由が完璧過ぎる嫌い発言は、
相手を追いつめてしまいます。
なぜならそういう言い方は、
いっぽうを正義、
片方を悪にしてしまうからです。
相手は「ぐうの音も出ない」状態になるかもしれませんが、
言って楽しいのはその一瞬だけで、
言われた相手は、
あなたと、だんだん距離を置くようになってしまいます。
4、理由なく「生理的に嫌い」などと言い捨てないこと
前項で挙げた「理詰めで嫌い」とは反対なのですが、
「生理的に嫌い」などの単なる拒絶反応を、
価値観が同じでないかもしれない相手に対して、わざわざ表明しないこと。
これは、
それを好きな人の価値観を、門前払いする発言で、
賛同者以外は、
誰も二の句が継げなくなるパターンです。
複数人で会話していたら、
その場はシーンと静まり返ったりするか、
あるいは、
無理やり同調する人もいるでしょうが、
それも痛々しいですよね。
5、下品にならないこと
感情が表に出るのに伴い
口調がくだけることも見逃せません。
品のない言葉には、
それ自体に拒絶反応を起こされますから、
言葉が汚い時点で、
もう、話にもならなくなってしまいます。
では、
どうすれば、
上手に”嫌い”を表現できるのでしょうか。
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