相手の「話したい気持ち=テンション」を高めるコツ、具体策
「相手のテンションを上げ、話すモチベーションを高める」
唯一無二の言葉、
深みのある話を引き出すための心理的なコンディション作りには、
まず相手をリラックスさせること。
そして、
徐々にテンションを上げていき、
そのうえで適度な緊張感を加えることで、
相手が、
話すモチベーションを高く保ちつつ、
自分に向き合い、
自分の言葉を探るようになっていきます。
インタビューや対談では、このような、
相手が自分自身に向き合う時間が、なによりも大事。
これが、
偶然に頼らず、
意図的に、相手から良い話を引き出す方法です。
前回は褒めて相手をリラックスさせることに、
的を絞りました。
今回は次の段階、
テンションを上げることについて考えます。
相手のテンションを上げるためにすべきこと、ポイント2点
自分のテンションは
自分でなんとかできるでしょうが、
相手のテンションまで上げるには、
どうすればいいのでしょうか。
もちろん、相手の個性や、
自分と相手との相性もあるでしょうから、
できる限り、
という話なのですが、
結論から言うと、
ポイントはふたつ、
相手に大きい声を出させること、
相手の体を動かすこと、
の2点です。
ではそうさせるためには
どうすればいいのでしょうか?
話す時のテンションというのは、
お互いが居心地の良いところに着地していくものです。
特に、
司会者、進行役、インタビュアー、話の仕切り手という立場と、
話を聞かれる側、という立場が明確にある場合、
受け身である、話を聞かれる側は、
聞く側のテンションに引っ張られる傾向があります。
つまり、
演出したいテンションにまず自分がなることで、
その場がそのテンションになっていく、
ということです。
ですから、相手のテンションを上げたいのであれば、
まず自分のテンションを上げることが前提になります。
その上で、
「相手に大きい声を出させること」
「相手の体を動かすこと」
を目指します。
相手のテンションを高める話し方の具体策
では、
その具体的方策です。
・自分の声を大きく高くする
通常、会話においては、
お互いが同じような声の大きさ、トーンでするものです。
こちらがその声になれば、
相手も無意識にそうなってくるものです。
・口調を変えてみる
例えば、
こちらが敬語を使えば、相手も敬語で返してくるでしょう。
人は、
同様の口調で会話しようとする習性があるものです。
こちらが意図するテンションがあるのであれば、
こちらの口調も、まずそのようにすべきですね。
・掛け声をかける、相槌を打つ
あまり使わないかもしれませんが、
掛け声・合いの手は、話し手のテンションを上げてくれます。
せーの、とか、3・2・1・スタート!など、きっかけを作る掛け声、
よっ、日本一!、○○さん!など、褒めたり励ましたりする掛け声、
○○さんの勝ち~ッ!など、ゲームの締めのような掛け声、など。
そう言われたら、
思わず、イエイ!などと言ってしまいますよね。
相槌も同様の効果があります。
大変でしたね~とトーンを落とせば、
会話も沈んだり落ち着いたりしますし、
逆に、
すごいですね!と強めに言えば、
その相槌のテンションに輪をかけて、
相手も次の話をしてくるはずです。
掛け声や相槌は、
「会話を熱くする」効果があるのです。
・シンプルかつポジティブな答が返ってくるような質問をする
例えば、
「美味しい!」「すごい!」「あの時は困った!」など、
感情をダイレクトに表現しているうちに、
話すテンションは上がってくるものです。
ですからそのように答えが返ってくるような、
質問をする、ということです。
・身振り手振りを増やしたり、拍手をしてみる
ミラー効果とか同調効果とも言われるのですが、
人は親密な関係の相手と、同じ動作をしてしまうことが
科学的にも確認されています。
ですから、まずこちらが、
この会話が相手の為になりますように、と考えながら
身振り手振りで話せば、
必ずそれが伝わり、
相手も釣られて動いているうちに、
親密度が高まりますし、
身体が動くことで、
調子が出てくるという効果もあります。
また、拍手をするという動作は、
相手にこちらの賛意を示すことができますし、
それが効果音となって会話を盛り上げる、
という作用もあると思います。
太鼓持ちやイベントの前説の芸人が拍手をするのは、
そのためです。
やり過ぎるとただの太鼓持ちになってしまうので注意
ただし、
太鼓持ち、という言葉が出たように、
やり過ぎると、
媚びへつらうような印象になることもありますから、
気をつけましょう。
とはいえ、
相手のテンションを操ることができるのは、
その状況を盛り上げることができる、ということですから、
そういう人は、
極めて貴重な人材になり得ると思います。
司会やインタビュアーなどの専門的な場面だけではなく、
日常会話や人間関係の中で
活かしてみてはいかがでしょうか。
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