「その話に、聞き手は感情移入してくれているか?」

話す、という行為のなかには、

話の内容や、
発音の正確さ、
音の高低や強弱、などでは測ることができない、

「味わい」のような要素が存在します。

話し方に彩りを与えるもの。

その多くが、
「口調」という要素に含まれているのではないかと思います。

口調という言葉を、
それ単独で使用することは、めったにないかもしれません。

ほとんどが、
○○口調、というふうに、
「その口調を修飾する語」とともに、使われます。

例えば、

厳しい口調、
優しい口調、

男性口調
女性口調などといった、一般的な語句はもちろん、

誰々さんのような口調、といった、
具体的な固有名詞が係ることも可能で、

この点だけを見ても、

世の中に口調というものは、
その修飾語の数だけ、無限に存在することがわかります。

ところが、
実際に人前で話をする際、

口調に気をつけている人、
意図的に口調に変化を与えている人は
どれほどいるかと考えると、極めて少ないでしょう。

なぜならば、
いざ人前で話をするとなると、

綺麗に話すことや、
話の内容に気を取られ、
口調にまで、気が回らないからです。

つまり
話すこと全体における、口調の優先順位は、
自然と、後回しにならざるを得ないところがあるわけですね。

 

口調を変化させると、聞き手が話に感情移入しやすくなる

では、
口調に気をつける、口調を変化させる、とは
具体的にはどういうことなのでしょうか。

例えば声優さんなどは
口調の変化、味わいを、声の演技で表現しますし、

落語家さんは、
まるで、そこで会話が行われているかのように、
口調にメリハリを与えることができます。

口調という単語を修飾する、
「○○(のような)」という部分を、
意図的に、声で表しているわけですね。

淡々とした口調で、
情熱的な口調で、

あるいは、

実況アナウンサーのように、
エンジニアのように、
科学者のように、
校長先生のように、

その話をしたその人のように・・

一連の話のなかで、
要所要所で口調が変わると、
聞き手はグイグイと、その話の世界に引き込まれていきます。

それは、
話に、口調の変化という彩りが加えられたことによって、
「感情移入しやすくなる」からかもしれません。

ただし、
そんなことを意図しなくても、
自然に口調を使い分けている人は、存在します。

魅力的な話し方をする人の多くが、
多様な口調の使い分けができるのではないかと思うのですが、

おそらくそのほとんどは、
自然に身に付いた話し方なのだと思われます。

他人の話し方の真似がとてもうまい人って、
子供の頃からクラスにひとりはいますよね。

口調の変化、メリハリは、
「人気者の話し方」に通ずるところがあります。

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感情で口調が変わる時の状態を応用しよう

また、
誰でも自然に口調が変わってしまう例としては、

子供を相手にした時や、
電話に出た時、

もっと当たり前の例で言えば、

腹が立ったとき、
悲しくなったときなど、
感情に従って、口調が変化する、など。

口調を変えるって難しい、と思うかもしれませんが、
このような感情の変化で話し方が変わる、その感覚を、
自分の話し方のなかに意図的に取り入れる、ぐらいの心持ちが良いかと思います。

声優さんのトークショーなどでは、
フリートークなのに、
いろんな役の声を交えながら話をする人が多いのですが、

それは、
普段から、意図的に口調を変化させるのに慣れているからでしょう。

上記の、クラスにひとりはいる人気者も、
学校や家庭で、そういう話し方をしているからこそ、
身に付いたものだと思います。

そう考えると、
口調のメリハリにおいて、
天才は存在しない!

すべて、
習慣と繰り返しの賜物なのです。

滑舌や綺麗な発音が苦手、とか、
面白い話ができない、など、

話し方についての悩みは尽きないと思うのですが、

いかがでしょう?
ちょっと視点を変えて、

「口調の変化で聞き手を引き込む話し方」が
得意な人になってみては?

発音など、
苦手な要素を克服するよりも、

ずっと簡単に、
魅力的な話し手になれるかもしれませんよ。

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