「話を深めるのが上手い人」がやっていること
「いっこうに深まらない話をしていないか?」
話がいっこうに深まらない人の話し方には
特徴があります。
1、「Aのこと、知ってる?」
「知ってる。ワイドショーの特集コーナーで取材されてたよね。」
=情報のうわべだけをなぞるだけの話で終わる
2、「Aのこと、好き?」
「嫌い。だからあんまり見ない。」
=好き嫌いなどの感情だけで切り捨て
3、「Aって面白くないよね」
「面白くない。それはそうと、Bなんだけど・・」
=同調するだけの受け答え、
すぐ次の話題へ移っても、同じことの繰り返し
ちょっと極端に例示してみました。
思い当たる節はありませんか?
もちろん、
他愛のない日常会話で、
話を深める必要もないときはこれでもいいでしょうが、
いつもこればかりでは、
何か物足りない人、というレッテルを貼られてしまいます。
では
何が足りないのでしょうか?
話が深まらない人に、足りないもの
それは、
「本質を追求する姿勢が足りない」
のだと思います。
私たちの会話の中には、
実は「なぜ?」が溢れています。
でも、多くの場合、
それをスルーしています。
全てにつっかかっていては、
面倒くさいからです。
しかし、会話の中にある「なぜ?」を
全てスルーしてしまうと、
上の例のような、深まらない話になってしまいます。
本質を追求する姿勢=なぜ?が、話を深くする
逆に今度は、
上の例文でいちいち「なぜ?」で、つっかかってみましょう。
1、「知ってる。なんで最近良く出てるんだろう?」
2、「嫌い。なんで嫌いなのかというと・・」
3、「面白くない。どうして面白くないのか、考えてみたんだけど・・」
と、このように、
どんな切り口からでも、「なぜ?」は存在していて、
話を深めるチャンスは、いたるところにゴロゴロしているのですね。
話を深めるのが苦手な人は、
このように実は身近に無数に存在する「なぜ?」をスルーしてしまっていたのです。
そう言う人は、
普段の会話から「なぜ?」の習慣化を意識すると良いと思います。
また、
このような話の深め方を
会話の中で効果的に使うのが上手い人もいます。
上の例の1~3のような、表面的な会話をひとしきり楽しんだあと、
例えば、
「でもさ、なんで面白くないんだろうって、考えてみたんだけど・・」
と、持論を展開すれば、
この一連の会話を一気に支配することができますし、
そのいっぽうで、
なにも気づいていないふりをして、
「なんで嫌いなの~!?」と疑問を投げかければ、
自然にこの場の会話を「転がす」ことができ、
しかも、でしゃばらない形で会話を深めることができるため、
会話を転がした人が、
この場の「キーパーソン」となるわけですね。
本質追及こそ個性。そこに存在感が生まれる。
私たちの社会は情報が多いため、
それがなぜなのかを考える暇がないばかりか、
なぜ?といちいちつっかかかってくる人は
少し面倒がられたりするものです。
しかし、
「なぜ?」という疑問から得られる答こそが、
その人の個性であり、
その「なぜ?」をスルーすることに慣れ、
情報を鵜呑みにする生活が
その人の個性、オリジナリティーを損ねています。
「なぜ?」の追求は、
その物事の本質の追求であるとともに、
考えるその人自身の個性の追求でもあります。
普段から話の本質を捉えようとする姿勢があれば
どんな会話にも独自の視点で発言することができ、
そういうことができる人が、
集団のなかで「自身の存在価値を高める話し方」ができる人、となるのですね・・
【関連記事】
短時間で話を深める質問の仕方
相手の本音を聞き出す話し方のコツ