話す時の自分を「抑制、コントロールする」コツ


言いたいことが言えるだけでは、本当の話し上手ではない

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
調子がいいときほど、しゃべり過ぎて自分が抑えられなくなるんです・・
話し方においては、いかに自分を制御するかって、とても大事なテーマになりますよね。
くまちゃんアナウンサー
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上手に話したい、という思いが強い人ほど
早口でペラペラしゃべろうとする傾向があるようです。

しかし
「上手い話とは、伝わる話」のことであって

極端にいうと、
よどみないとか、トチらないとかは、

「伝わるのであれば」どうでもいいことです。

ペラペラしゃべって悦に入るのは自己満足に過ぎません。
そのほとんどが聞き流されているかもしれないのですから。

「言いたいことを言うのは話し下手」
「聞きたいことを言うのが話し上手」

なのではないでしょうか。

私たちはあくまで、
「伝わる話」を目指さなくてはなりません。

そのためには自分を制御する意識の変革が必要です。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
話したい欲求をコントロールできないと、伝わるものも伝わらないということですね。

今、自分の頭から出たばかりの話を理解してもらうには、配慮が必要

話し手が欲求のままにした話が伝わらないのには「動かしようのない理由」があるんです。
くまちゃんアナウンサー
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話し手と聞き手の関係は、

「話す側は話を知っていて、
聞く側はその言葉を初めて聞く」

という状態にあります。
これが、話が伝わらない根源的な構造です。

ですから話し手はいつも、

「今、使っているこの言葉は、今、理解されたか」に
心を配る必要があります。

例えば、早口で話すことの問題点は、

「聞く人がそれを初めて聞く」という
配慮、思いやりが足りず、自分のペースでしゃべってしまうこと。

それと同時に
より効率よく伝わるはずの簡潔な言葉で表現できていないこと。

たくさん言いたい、上手く伝えたいという
「気持ちを制御できていない」ことの現れでもあるわけです。

そしてその傾向が強い人の多くは、

「話の聞かせ所を中心とした全体像がイメージできておらず
効率よく伝わる構成を思い描かないまま話している」
のではないでしょうか。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
聞かせどころが認識できていないから、冗長、散漫になっているということですね。

息を吸っている間に、言葉を厳選する

おっしゃるとおりです。聞かせ所を意識していたら、もっと慎重になれるはずですからね。
くまちゃんアナウンサー
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思いつくままにあれやこれやと話していると
おのずと言葉数が多くなってしまうものです。

「言葉が自分の内側から飛び出してくるのをぐっとこらえる」ことも
話し上手を目指すうえではとても重要なことなのです。

しゃべりたい気持ちを抑えるためのコツとしては、

いつもなら中途半端に見切り発車でしゃべり始めてしまう、
そのときに、鼻で、長く息を吸うことです。

息を吸っている状態では、人間は話すことができませんから、
その間に、

聞かせ所を意識しながら、
それを演出するための構成と端的な言葉を厳選しつつ、

話し始めることができるのです。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
聞かせ所をイメージしながら、鼻で長く息を吸うんですね。

息が吸えると、トチリ・失敗が激減する

そうです。また時間をかけて鼻から息を吸うことは、他にもさまざまな効果があるんですよ。
くまちゃんアナウンサー
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またそういった気持ちの制御ができるようになると
「トチリ」が激減します。

気持ちの中で「溜め」が出来ることで
ほどよい準備態勢の元で
言葉を発することができますし、

息をたっぷり吸っていますから
一音一音にしっかり息を使うことができ
トチリが減少するわけです。

私個人的には、鼻から息を吸うことで、集中力もアップするような感覚がありますね。
くまちゃんアナウンサー
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これも読んでみて!  話す時の「外見の印象を良くする」三要素

これは
話す、という行為に対する意識、
つまり「美学」の問題かもしれません。

話したいことを好き放題に話して自己満足するより、

「選り抜きの言葉が、相手に伝わる」ことに
話す意義を見いだしてみてはいかがでしょうか?

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
聞かせ所をうまく聞かせる。私はこの段階から反省が必要みたいです。

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欲求の赴くままに話すのも楽しいものですが、欲求を制御したうえで得られる成果は、さらなる満足感を与えてくれるはずですよ。
くまちゃんアナウンサー
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