「即答で」説明できるようになるコツ
「即答で、説明できるか?」
仕事ができる、と言われる人は、
説明上手、という共通点があるのですが、
それに加えて、
その「説明が即答できる」人がほとんどだと思います。
別の言い方をすると、
即答で的確な説明できるかどうかは、
その人の印象に大きく関わってくる、と言えるでしょう。
即答で説明するためのコツを
お話しします。
説明が必要な場面は想像以上に多い
私達の日常会話は、
説明することの連続です。
実際に、
「説明してくれ」と言われることは滅多にありませんから、
それが説明だと認識することは少ないかもしれません。
しかし、
「説明」の定義は、
自分が知っている情報や知識、考え方などを
相手に理解してもらえるように手を尽くして伝えることで、
情報が、高い方から、低い方へ流れる状態、
ですから、
気づかぬうちに、
説明していたり、説明を求められていたりすることが、
あるわけです。
つまり、
プレゼンの時のように、
事前に準備したコンテンツを上手に披露するような説明よりも、
当事者同士のシチュエーションと
話の成り行きで、
説明が必要になることのほうが、
一般的だと言えるでしょう。
漠然とした観念も言葉にして伝えるのが、説明
また、
街角で知らない人に道を尋ねられるというケースのように、
目的地までの行き方、
つまり、街という既に現実に存在するものの情報を
いかにその相手に伝えるか、
というような実体的な説明よりも、
むしろ、
「観念的な」事象を説明することのほうが、
多いのではないかと思います。
観念的な説明とは、
どういうことでしょうか?
わかりやすい例として、
「そちらの状況はどうだ?」
などと、聞かれた時の答え方を想定してみましょう。
どうだ?
と尋ねられた時、
返す答は、「自分の状況」の説明です。
状況、という、
具体的な物質ではない観念的な事柄について、
相手に情報を与える、
という行為になります。
説明は相手によって変わるべきもの
そのような観念上の説明においても、
大事なのはやはり、
「大枠から固める」ことなのですが、
観念上の説明では、
相手との関係性によって、
説明は相対的に変化します。
「そちらの状況はどうだ?」
と聞かれて、
何と答えられるかは、
ケースバイケースですよね。
例えば、
自分は出張先で、
電話相手が上司、というケースで、
そちらの状況はどうだ?
と聞かれたら、
答えるべきは、
その出張の目的の進捗状況かもしれません。
また、
災害の現場に赴いた人に対して、
それを知っている人から電話が入り、
そちらの状況はどうだ?と聞かれたら、
その災害現場の状況の説明になるでしょう。
また、
その災害現場に、
電気の復旧で来た人への質問であれば、
被災地の電気の現状を説明するのが正解です。
即答で説明するコツ
そして、
その説明の原則は、やはり、大枠から固めること。
例えば、
上記のような、出張先で状況を聞かれるケース。
大枠から固める説明は、
その出張がうまくいっているかどうか、
ということでしょう。
順調なのか、
大問題が発生したのか、
概ね順調で、
細かい問題が2点あるのか・・
その程度の「ざっくりした結論」を
まず最初に言い切ってしまうのが、
即答する説明のコツ。
これは、
道を尋ねられたケースにおける、
「まず、目的地の方向を指さしてしまう」
という説明法と、
本質的に全く同じことです。
前回書いた、
「説明とは、道を教えることだ」
というのは、そういうことです。
まず目的地の方向を指さしてしまう、
その感覚を、
あらゆる説明シーンに応用するわけですね。
ざっくりとした結論を言い切ってしまうと、
例えば上記の上司との電話のケースで、
概ね順調です、
と答えた場合、
上司によっては、
「先方の担当者はどんな人だった?」
などと、
ディテールの説明を求めてきたり、
あるいは、
「よし、任せたからしっかりやってくれ、
ところで、何か旨いものは食ったか?」
みたいに、
要件が済んでしまう可能性もありますよね。
実体を説明するにしても、
観念的な説明をするにしても、
重要なのは、
まず、大枠から固めること。
そして、その大枠というものは
なんとなく大きい枠なのではなく、
主題に直結した結論であるということは
外せない本質だと思います。
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