「東京特許許可局長今日急遽休暇許可却下」
トウキョウトッキョキョカキョクチョウキョウキュウキョキュウカキョカキャッカ

早口言葉難易度★★★☆☆

(2017.05.10追加更新)

まずは東京特許許可局。

小学生の頃、
よく言いましたね~

そんな局は、
本当は無い、みたいな話題と共に。

で、

こうしてカタカナ表記しただけで、
もうどこが特殊なのか、わかっちゃいますが、

それは「キョ」が4回も出てくるということ。

4回も出てくるがゆえに、
「キョを過剰に意識させられてしまう」言葉なのですね。

 

早口言葉のトリックの基本

では頭から見て行きましょう。

トウキョウ、でトチる人は
まずいないでしょう。

トウキョウでトチっていては、
自分の住所も言えません。

その後、トッキョ、となりますが、
これは直前のトウキョウに近い音を出させることで、
キョを意識させるための言葉ですね。

似たような単語が並んでいるのですが、
かといって
「トウキョウトッキョ」だけでトチるケースも、
まず無いでしょう。

問題は、それに続く「キョカキョク」であることが
すぐにわかります。

これまでの早口言葉シリーズで
繰り返し書いてきたように、

早口言葉のトリックは、

ある音を意識させた後、
それに続く音で引っ掛けるものが
ほとんどなのです。

このトウキョウトッキョキョカキョクで言えば、
キョを意識させておいて、
「カ」と「ク」で引っ掛けるという仕掛けになっています。

キャを意識しすぎるがゆえに、
キョキャキョキュ、
と言わせるのが、この早口言葉の意図なのですね。

特に「カ」。

キョカのカが言えずに混乱することで、
クまで言えなくなっちゃうこともありますが、

やはり一番のポイントは「カ」なのですね。
カが言えれば、
トウキョウトッキョキョカキョクがクリアできたも同然です。

 

早口言葉で最も使えるテクニック

そこで
「カ」を綺麗に出すコツ。

それは、

トッキョとキョカの間に、
気持ちで間をとること。

これは、

「特許」と「許可」という単語を
別々に強く認識しなおすという意味がひとつ。

そして
カ行の音も、
キャキュキョの音も、

吐く息を口の中で破裂させることによって出している音なので、
息に勢いが必要なのですね。

それが、
トウキョウトッキョキョカキョク、と長く続くことで、
だんだん息に、勢いがなくなってくるうえに、
惰性で続けてしまう。

だから終盤クライマックスの許可局で
綺麗に音が出にくくなってしまう、ということもあります。

ですから、

一旦、特許と許可の間で区切ることで、
キョカが勢い良く出せるわけですね。

特許と許可を区切るのと同時に、
「キョカ」は気持ちゆっくり、強めに言うと、なお確実になります。

気をつけているのがバレバレに聞こえてしまいますけどね。

この例のように、

アナウンサーの仕事では、
読みにくいフレーズに出会った時、
心持ち区切る、というテクニックを使います。

そしてその区切った間が、いかに自然に聞こえるか。

そこが、
工夫のしどころでもあります。

 

 

「今日急遽休暇許可却下」について

古典的な早口言葉の東京特許許可局に、

局長という登場人物と、

カ行の拗音で
長音と促音が交錯するフレーズが追加されたもので、

長くなったからといって難しくなったとも言えませんが、
カ行の多様なケースが加えられて
練習にはバランスのいい早口言葉になりましたね。

局長は横暴なのか
それとも考えあってのことなのか、

当日になって一度許可した休暇を
却下したと。

意味もきちんと成立していますしね。

旅行でも予約していたら
きっとキャンセルなどで、てんやわんやでしょう。

さて
この後半部分のポイントは2点。

やはり拗音の連続の途中に現れる「カ」「ク」への意識、
そして伸ばす音は伸ばし、
短くするところは短く発音すること、です。

ポイント1、拗音の間にある「カ」と「ク」

許可局から許可局長になったことで
「ク」が中途半端になりやすくなります。

「カ」は前半と同様です。

無声化して中途半端な音になってしまうなら、
有声化させてもしっかり音を出すことの方が大事だと思います。

つまり
kあ、kう、と母音を響かせてしまってもいいぐらいです。

ポイント2、伸ばす音と伸ばさない音のメリハリです。

感覚としては
キョウ、キュウキョ、キュウカ、と
ウまで言うように。

キャッカでは
ッの時間も感じることです。

前半部分の、
トウキョウとトッキョの違いも同様です。

 

カ行の発音練習について

カ行が苦手な人は、
口腔内の調音点が、正しくない可能性があります。

ちょっと詳しくいうと、

「キャ」「キュ」「キョ」という拗音に比べて、

「カ」「ク」「ケ」「コ」は口の中のちょっと奥の方、
軟口蓋と呼ばれますが、この部分を使って音をだしています。

強い息で、

カッカッカッ
と言ってみてください。と

口腔内の上部・奥にカチンと
息が当たって、弾けているでしょうか。

調音点、つまりこの弾ける位置が前すぎたりすると、
カ行は丸くなって、滑りやすくなります。

価格という時に、かーく、になってしまうような、
カ行がひっかからずに滑ってしまうような傾向がある人。

カの調音点を前にしたり奥にしてみたり、
自分なりに引っ掛かりの良い位置を探しつつ、

それと合わせてこの早口言葉を口ずさむと良いと思いますよ。

 

そして!
動画も作ってみました。実演付きです。

 

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