話し手の表情から情報を得る、話の聞き方

本記事は、アナウンサー歴36年で会得した話し方の技術を
「仕組み」として言語化したオリジナルコンテンツ
です。
応用すれば、あなたの話し方も変わります。

「相手の表情から重要な情報を得る」

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
前回のお話で、自分がこれから話すことの意図を先に伝えるのは、確かに誤解を防ぐいい方法ですね。
話がわからないって、要は意図が分からないわけですよね。だからそれを先に言っておけばいいわけです。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

前回の記事はこちら

話の聞き方の質を向上させるというテーマから始まって、

相手の話を「聞き切り」、
相手の話の方向性を読み取り、
相手の話の終わりを察知して、

いよいよ自分が話を展開させる、
というところまで、進んできました。

ここで、このテーマの最初に挙げた、
話を聞く、というポイントを振り返っておきますと、

・相手の話を、まずは全部聞こうという心構え、覚悟を持つ

・相手の表情を見ながら、集中して聞く

・相手の立ち場も考え、その気持ちになって聞く

・文脈や口調から推測しながら聞く
かといって、決め付けないようにして聞く

・わからないところがあれば
相手の意図を明確にするために、少し質問しながら聞く

・相手の話のリズムに乗る

このようなポイントを挙げましたよね。

そして、
「相手の話を全部聞こうとする覚悟」をきっかけにして解説をしてきましたので、

今回は締めくくりに、
それ以外のポイントについて補足しておきたいと思います。

まずは、

・相手の表情を見ながら、集中して聞く

という点について。

話し方のコツ、心技体では、
自分が話す時に「自分の表情をどう見せるか」

については、
再三、解説してきましたが、

相手の表情をどう見るか、
については、

これまで一度も記事にしてこなかったと思います。

コミュニケーション全般においては、
むしろ相手の表情を見ることのほうが重要性が高いような気がしますが、

やはり話し方についての記事ですので、
つい「自分が上手に〇〇する」ことの解説に偏ってしまいますね。

ちょっと反省です。

ただ、
自分が表情を見せる時のコツとして強調してきたのは、

「変化させるその瞬間を見せること」
でしたよね。

つまりその裏返しとして、
相手の表情を見る場面であれば、

結局、
「変化を見逃さないこと」

そしてその変化を、
「どう評価するか」

なのだと思います。

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渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
相手の表情の変化から情報を得るんですね。

相手の表情の変化をさりげなく見つける

自分が話すことに手一杯になっていると、相手の変化を見逃しがちになりますからね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

ではまず、
変化を見逃さないことについて。

話す内容は、
言葉の使い方でいかようにもすることができますが、

見た目は嘘をつくのが難しいものです。

またビジュアルは、
大量の情報を含むものですから、

真実も見抜きやすいのですね。

このように相手の表情の変化を見ることの重要性は、
語るまでもないことかもしれませんし、

話す相手のことをしっかり見ていれば、
自然に気が付くことでもあります。

ただ、相手のことをしっかり見るといっても、
あまり凝視しすぎるのも失礼でしょうから、

自分も、顔や視線を
柔らかく、少し動かすようにしつつも、

相手の変化は見逃さないという、
鋭敏さは保っておきたいところですね。

前回の記事でも指摘した通り、

的外れな受け答えにならないようにするためには、
話の方向性を把握すること、ですから、

そのための一つの要素として、
相手の表情から得られる情報は、とても大きな手掛かりになるはずです。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
話の方向性って、さっき言った、話す意図とも通じますね!自分が話す意図、同時に、相手が話す意図・・

目を見て話せない人は、騙される

話し方のポイントのひとつなんですけど、相手にわかりやすいように自分はこう話そうというやり方を、相手がしてくれるとは限らないんですよね。そこを察知するのも話し方の技術なんですね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

そして相手の表情を見る時に大切なのは、
変化の見極めと、それに対する評価です。

肝心なのは、
話している内容と表情のギャップを感じること。

一番簡単な例で言えば、

その話が本当なのか嘘なのか、
表情で察知する時のことを思い描けばよいでしょう。

そして、
相手の表情のなかで最も情報量が多いのが、

目であることは、
お察しの通りです。

目は口程に物を言う、
なんて言いますよね。

このことは、自分が話す時の表情の見せ方や、
相手の目を見て話す必要性についての記事でも言及しました。

嬉しい!と言っているのに、
目が輝いていない、とか、

これは絶対!と言っているのに、
目は泳いでいる、など。

相手の目を見て話す必要がある理由が、
こういうところにもあるわけですね。

極端な言い方をすれば、
目を見て話せない人は、騙されやすい、

ぐらいまで言えてしまうことなのですね。

相手の目が泳ぐ、
落ち着かない、
相手が目を合わせてこないのはもちろん、

逆に、
異様に目を合わせてくる時、

意図を表情に出すまいとして、
目をコントロールしている可能性がありますし、

あるいは、
揺るぎない悪意などがある場合は、

その信念に基づいて、
強い視線で相手を揺さぶろうとしている可能性があります。

つまり、
意志に基づいた演技ですね。

また、
意図的に視線を強くしようとしている場合と近いのですが、

そういう強い視線は保ちにくいため、

むしろ焦点を合わせないようにして、
目が泳ぐのを防ごうとしている場合もあります。

ですから、
相手の視線のピントが定まっているかどうかも、

こちらにとっては重要な情報になりえるものです。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
ちょっと怖いですね・・自分は素直なので、せめて騙されない眼力は持っておかねば。

本心と違う時は、表情の歪みに表れる

注意深く相手を見ようとすると、自然と目の力が強くなります。メリットはもちろん、デメリットについても理解しておきましょう。
くまちゃんアナウンサー
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目以外に表情の変化が出やすいのは、
歪みです。

人間の顔は、
通常は均等を保とうとしていますが、

悪意に限らず、
表向きと違う感情を抱いたときに、

表情に歪みが生じるものです。

目の形、
眉の形、
口の形、
シワの出方

などには、
常に注意を払っておく必要があるでしょう。

こういった表情の変化を見極めたうえで、
必要になるのは、

その評価、

つまり、
それがどういう、どのぐらいの意味を持つのか、

という判断です。

そのためには、
相手の表情の傾向を把握することが必要になります。

表情の大きい人、
表情に出にくい人、
普段から歪みがちな人・・

など表情は人それぞれですから、

その表情の変化は、
その人の傾向からすればどうなのか?

相対的に判断しなくてはいけませんよね。

普段は表情の変化が乏しい人が、
思いのほか、表情をあらわにして喜んだ、など、

こういうところが、
重要な情報になってきます。

渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
相手の表情が輝く一瞬って、良いですよね!

その話に心から満足できているか、表情から見抜く

その輝きの強弱で、本気度がわかります。
くまちゃんアナウンサー
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こういった一連のコミュニケーション術は、
大なり小なり、誰でも普段から本能的に行っていることだと思いますが、

この記事のテーマ、相手の話を聞く状況において、
意識すべき事項としては、

相手がその話に、
「心から納得しているかどうか」
を見抜くことだと思います。

相手がほんとうに言いたいことは何なのか?

それを言えていないなら、
それにはどういう理由があるだろうか?

デリケートな問題であれば、
全部が全部をあからさまにする必要はありませんが、

何とかし得る話であれば、

例えば、

「何か気になる点がありますか?」
「この点、本音としてはいかがですか?」
「この〇〇という部分、まだ十分ではありませんよね?」など、

能動的に、
言葉の助け舟を出すこともできますよね。

同じ時間の会話でも、
違う角度、違う深度の結論に到達できるかもしれません。

表情の変化から情報を得ようとする姿勢があることで、

言葉対言葉だけではできない、
繊細な相互理解が可能になるはずです。

言い方を替えれば、
コミュニケーションの密度が高い、効率が良い、

ということです。

効率などと表現してしまうと、
とてもビジネスライクになってしまいますが、

単純に、
その気配りに感謝されるかもしれない、ということです。

上述のように、
「どのぐらい相手の目を見て話すべきか?」
という議論はあると思いますが、

そういう考え方自体、受け身で消極的。
それだけでかなり損をしています。

相手から能動的に情報を獲得して、
コミュニケーションを深め、効率を高める、という観点からすれば、

相手の表情の変化を見極めようとする姿勢は、
必須になるはずです。

恥ずかしい気持ちに支配されてしまう人でも、
気持ちのスイッチを入れて取り組んでみるべき課題だと思います。

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渡辺友樹(入社2年目)
渡辺友樹(入社2年目)
目力の強い人って、意思が強いとか、言いたいことがはっきりしているっていう印象ですけど、こういう洞察眼みたいなものも鋭いんでしょうね。
目力が強すぎても怖がられてしまいますので、スイッチを切ることも大事ですね。
くまちゃんアナウンサー
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著者:くまちゃんアナウンサー

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