同じことを違う角度から話す表現力
「仕組み」として言語化したオリジナルコンテンツです。
応用すれば、あなたの話し方も変わります。
「違う角度から話を被せる」

話が単調になるのは、話が「くくれて」いなかったからですね。

言葉や話の内容の重複は、聞き手を退屈にする、
というテーマで解説しました。
ではかといって、
いつもいつも、新しい話題を展開し続けなくてはならないのか、
というと、
そういうことではありません。
同じ内容のことでも、
違う表現、違う例え話をすることができれば、相手を飽きさせませんし、
同じことを、違う角度から説明することにもつながりますから、
相手の理解度の向上にも効果があります。
この意識は本当に重要で、効果的。
心からおススメします。
話の上手な人は、
話題が豊富であることが多いものですが、
実は
ひとつのテーマで話している時は、
本質的にはひとつのことしか言っていないことが
ほとんどなのです。
いやむしろ、
ひとつのことしか言わないように心掛けている、
なんていう人もいます。
なのに、
聞き手は飽きないどころか、
それを聞いて、話題が豊富、という感想をもつのです。
いったい、
何が違うのでしょうか?
それは、
ひとつのものごと、
話したいひとつのテーマについて、
いろいろな具体例、
いろいろな例え話、
いろいろな表現法を用いて、
違う角度から「話を被せている」のです。
内容は重複していて、
タイトルを付ければひとことで言い表せてしまうほどの話ですが、
聞き手にとっては、
それが魅力的に感じるんですよね。
話題が豊富というのは、
あれこれいろんな話ができること、だけではなく、
あるひとつの本質的なテーマについて、
違う言葉で表現できることによっても、
実現できるわけです。
そしてそのほうが、
話題をあれこれ振りすぎて話を散らかすよりも、
相手の心に残る、という点においては、
格段に勝る話し方になります。

同じ話をしてもいいんですね・・?
同じことでも違う角度の表現をする、とは?

では具体的に、
同じことでも違う角度の表現をする、とは、どうすればいいのでしょうか。
ポイントを3つ挙げます。
1、さらに掘り下げた表現、もっとしっくりくる表現を試みる
2、一般的な例示をする
3、自分の体験や意見を絡める
ではひとつひとつ解説していきます。
1、さらに掘り下げた表現、もっとしっくりくる表現を試みる
まずはこの姿勢が大事です。
自分の言っていることが、
もっと細部まで正確に伝わるような表現を、
自分の話の中に加え続けるということです。
例えば、食べたパンが柔らかかった、という話をする場合、
そのパンは、
もちもち、だったでしょうか、
ふんわり、だったでしょうか。
同じもちもちでも、
もっちりもちもち、かもしれませんね。
このような表現力は、
自分が使う言葉のバリエーション、語彙力による部分もありますが、
語彙だけではない、もっと他の方法もあります。
例えばそのパンの柔らかさ加減は、
キメが細かくて空気を均一に含んでいるから、
繊細な柔らかさを感じるのかもしれませんし、
腕の良い職人さんが手間を掛けて、
丁寧に作ったことが感じられるような柔らかさ、なのかもしれません。
このような、
分析や想像力による表現も可能ですから、
単に語彙、つまり言葉を知っているかどうかという問題ではなく、
もっと伝わる表現をしたいという姿勢、情熱こそが、
話を面白くするのだということを、
強く意識すべきだと思います。

なるほど、語彙がないと嘆いていてはいけませんね!

2、一般的な例示をする
一般的な例示というのは、
言葉を換えると、みんなに分かる例え、ということです。
1の例「柔らかい」で言えば、
耳たぶぐらいのやわらかさ、とか、
赤ちゃんのほっぺみたい、
マシュマロみたい、など。
一般的でみんなが想像できる他のものを例に出すことで、
話が分かりやすくなるわけですね。
みんなが知っていそうなことであれば、
物の名前などの名詞じゃなくても通じます。
例えばニュースや常識など。
過去の有名な出来事、偉人、有名人の名言もこれに当たるでしょう。
このような一般的な例示は、
誰にでも思い当たる言葉で表現し直すことで、
自分の話の根拠を揺るぎないものにしてくれるという効果があります。
さらに、例えば「人生」を語るとき、
例えばアインシュタインは、
人生についてこんなふうに表現しています。
『人生とは自転車のようなものだ。
倒れないようにするには走らなければならない。』
同じく人生について、
哲学者のフランシス・ベーコンはこんな表現をしています。
『人生は道路のようなものだ。
一番の近道は、たいてい一番悪い道だ。』
同じ事柄について、
違う人物が違う表現をしているという例示です。
深い意図無く、簡単な言葉を選んでみましたが、
こう並べると「人生」という事柄について、
ぐんと含蓄が出てきますよね!
それは、その2つの例示の間に、
行間、とでも言いましょうか、
聞き手が考える余地が生まれるんですね。
聞いた人が勝手に味わってくれるわけです。
しかもそれが偉人の言葉であれば、
説得力も強力でしょう。
誰も否定できません。
まるで、話している自分の背後に、
コワモテの屈強な男達が目を光らせてくれているような状態ですね。
このように表現を変えた話を複数することで、
聞き手にとっての話の面白さが、格段にアップするのです。
これは一般的知識を持っているだけで、
誰にでもできることです。
もちろん、
その知識を持っているという、
あなたの能力の高さの賜物でもあるわけですが。
ただし!
このような一般的知識による複数の例示は、
時として嫌味な秀才っぼく聞こえてしまいます。
単なる知識の誇示にならないよう、
気をつけたいところですね。

同じものごとに対する違う例示で、グッと話が奥深くなりますね!

3、自分の体験や意見を絡める
2の一般的知識による例示だけでも、
話は随分面白くなるものですが、
実はそれだけでは弱い!!のです。
上記2の終わりに、
単なる知識の誇示、という言葉を使いましたが、
確かにそれだけでは、
一般論ばかり語る人になってしまいますよね。
ですからそれに加えて、
体験談があるとさらに強力になります。
私も○○したことがあるんだけど、
その時はこうで、こう思った。
こういう話が加わると、
今自分が披露している情報が地に足がついた話になります。
例えば、
元ヤンキーで東大合格、今は弁護士、
みたいな人の話が面白いのは、
自分が発信する情報が地に足が着いているからですよね。
もっとも、
誰もがそんな稀有な体験をしているわけもありませんから、
なかなか難しいかもしれませんが、
やっぱり自分で体験することは重要なんだ、
そして以前の記事にも書きましたが、
その体験を語れる状態にしておくことが自分の財産になる、ということを、
しっかり認識しておくことが大事です。
そのためには、1と2で挙げたように、
自分が感じたことを、よりしっくりくる言葉で言い表そうとする姿勢。
それこそが、
説得力のある話ができる道への第一歩になると思います。

体験談という点で言えば、実例を知っているのは、専門家の強みですね。

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© 話し方のコツ|心技体
著者:くまちゃんアナウンサー
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