話を最後まで「聞き切らせる」話し方

「話がこうなったら終わり、という意識を持って話す」

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
話の途中で、聴衆がざわつき始めるのが、気になってしまいます。
それはおそらく、話のひとかたまりが長いんですね。
くまちゃんアナウンサー
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聴衆が、
勝手にざわざわと私語をしないようにしつつ、

なおかつ、

適度な参加意識を持って聞いてもらえるように、
話をするには、

まず、

聞き手が声を出すのは、
こういうときだけ、

というルール・前提条件を、
全員に周知させ、

また、その前提条件で例外なく対応することで、
聞き手という社会に秩序を与えます。

そして話し手は、
テーマひとつずつを短くまとめ、

ひとつのテーマは、
一気に話し切ること。

(詳しくは、過去記事をご覧ください)

また、
前回の記事では書きませんでしたが、

そのテーマには、
短いタイトルを付けるといいと思います。

つまり、
話す前に、

「○○について、お話しします」

と表明できる程度に、
短いタイトルを付けるわけです。

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
なるほど、まずその部分から明確にできていないかもしれません。

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ひとつのテーマを短くし、それにタイトルを付ける

今から何について話すのか?それを絞れていない、端的にしきれていないケースが多いですね。
くまちゃんアナウンサー
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当メルマガでは、
再三、言及してきましたが、

この
「ひとつのテーマを短くし、それにタイトルを付ける」という意識は、

話を明快にする極意でもあるんですね。

第一に、
話し手自身が、

今、何について話しているか、
はっきりと意識することができます。

話し手本人のテーマ認識が甘く、
何について話しているのか、あいまいなままでは、

聞き手が
話に引き込まれないのは、当たり前ですよね。

退屈な話の典型です。

話は、話し手本人の頭の中から出てくるものなのに、
焦点がぼやけているって、

ちょっと変に思うかも知れませんが、

では逆に、
タイトルが付けられるほどに、明確な焦点があるでしょうか?

これが意外に、
あいまいなまま、話してしまうことが多くありませんか?

日常会話など、
相手の理解の重要度が低い話ならともかく、

なんらかの使命や責任を負い、

しっかり全部伝えたい、
全員に理解してもらいたい、

という思いを乗せて話すのであれば、

まず自分の話の焦点は、
自分で絞っておくこと。

そのために「タイトル」を付ける。

これは、
考え方のテクニックです。

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
自分ではテーマがあると思い込んでいるものですが、実はそれが絞れていないのかもしれません。

「ひとつのテーマを短くし、それにタイトルを付ける」と聞き手も意識が変わる

話す時の頭の中のモヤモヤを消す方法は、的を絞ること。狙う的が小さければ小さいほど、すっきり話すことができるものです。
くまちゃんアナウンサー
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しかもそうすることで、
聞き手側にも、

この話を聞き切る、

という、
明確な目標ができるのです。

こういう話をします、
というタイトルを先に掲げると、

聞き手は
そのテーマタイトルから想像するんですね。

ひとつひとつのテーマのボリュームが、
少なめであることが分かったり、

どういう話が出尽くしたら、
この話は終了、というように、

テーマタイトルを聞くことで、

聞き手にとっては、
その話の終わりが見える。

だから、安心して、
「話を聞き切る」ことができるわけです。

逆にそれが見えない話を聞いていると、

「おい、この話、いつ終わるんだよ・・」

という不安感が、
話への集中力を鈍らせ、

眠くなったり、
私語をしたりすることにつながるのです。

だからこそ、
話し手は、

これを話し尽くしたら、
この一連の話は終わりますよ、というシグナルを、

明確に表示する。

それが、

「聞き手に話を聞き切らせる、話し方」なのですね。

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
私の話が長くなるのも、まさにこの部分に原因がありそうです・・

話し上手は「話の終わりを提示」しながら話している

話が長くなりがちな人は、まず終わり方、これを言ったらおしまい、という言葉から考えてみてはいかがでしょう。
くまちゃんアナウンサー
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今回の記事で、
なぜこのくだりが長くなっているかというと、

話し手は、
話すことばかりに気を取られすぎて、

これを話し切ったら、
この話は終わり、

という、
「話の終わりの提示」に無頓着になりがちだからです。

それに対して、
話し上手な人の話は、

終わりがすっきりしています。

それはなぜかというと、

「どうやってこの一連の話を終わろうか」と、
終始考えているからです。

そして、
「話がこうなったら、終わり」という、

終わりのシグナルを出して、
聞き手に終わりを予感させています。

よく言われる、
伏線とオチも、その一種です。

そうすることで、

話し手側は、話し切り、
聞き手側は、聞き切る。

聞き手と話し手との間に、
暗黙の共通認識が生まれ、

共にやりきっているという充実感のある状態。

いい話をしている時とは、
そういうものだと思います。

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
自分の頭の中をすっきりさせることは、聞き手にとっても良いことなんですね。

話の終わりをすっきりさせる具体策

そうやって話し方がスッキリしてくると、聞き手も好感を持ってくれるようになります。容姿がカッコよくなくても、人気者になれますよ。
くまちゃんアナウンサー
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ちなみに、
講義など、話し終わりの時間が決まっていて、

その時間が到来しそうになると、
聞き手がざわつくことって、ありますよね。

講義だけではなく、
イベントの締めの時間も同様だと思います。

そんな、残り僅かな時間で、
すっきりと話を終わる方法のひとつをご紹介します。

それは、
最後にクイズを出すことです。

形式はどういうものでも構いません。

さぁ、クイズを出すぞ~
みたいな、それがクイズと明言しなくてもいいんです。

最後に、
これが解ったら、終わりにしましょう・・など・・

言葉はそれぞれ状況に応じて変化して結構です。

この「最後のクイズ」に、
どういうメリットがあるかというと、

・短時間でできること

・オチと同様の効果があり、話をすっきりと終えられ、
話の体裁をよくすることができること

・今まで自分がしてきた話をどの程度理解してもらえたか?
聞き手のリアクションで知ることができること

・少なくともこれだけは理解してほしいポイントの念押しをして、
理解の徹底を図ることができること

そして何より、
この記事のテーマである、

・話の終わりを明確にすることで、
最後の最後まで聞き手の集中力を維持できること。

話し手は話し切り、
聞き手は聞き切る。

とても充実した時間に感じられます。

これも読んでみて!  短時間で話を深める、取材力の高い質問の仕方

この「最後のクイズで締める」という話し方の
感覚がつかめてくると、

終わりを意識しながら話すということにも
慣れてくるのではないかと思います。

一石二鳥どころか、
三鳥、四鳥も得られる手法です。

一度、試してみるといいと思います。

斉藤義男(経営者)
斉藤義男(経営者)
クイズ形式って良いですね。クイズにしたいこと=その日の話で分かってほしいことですから、話す側がテーマの的を絞るのにも役に立ちそうですね。

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話し方のご相談を受けていていつも思うのは、ご自身ではテーマは絞れていると思い込んでいるケースが多いということ。でも話す時の頭をすっきりさせるためには、さらにそこからの絞り込みが必要なんですよね。
くまちゃんアナウンサー
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