「ひとりしゃべり」が続けられるコツ
「ひとりしゃべりに苦手意識を持っていないか?」


スピーチや講演、発表はもちろん、
指名されて答える時など、
ひとりで話し続けないといけないことが、
意外にあるものです。
でも、ひとことで終わってしまって間が持たなかったり、
言いたかったことを忘れて頭の中が真っ白になってしまったり、
書いたものを読むことしかできないという恐怖から、
一字一句、紙に書き起こすという膨大な作業を要したり。
そして、その苦手意識は、
緊張につながり、
さらに話し方が固くなり、
やがて、
嫌だからと避けるようになると、
せっかくのチャンスを逃すことにもなりかねません。

質問に答えるだけなら、話は続けられる

ひとりしゃべりには、コツがあります。
そのコツを覚えることで、
ひとりしゃべりで間が怖いというプレッシャーから解放されることができます。
それは、
「自分にインタビューする形にする」
ということです。
もし話し相手がいる状況ならば、
こちらが質問し、相手が答える、
逆に相手からの質問に、自分が答える、というやりとりをしていけば、
話は続きます。
なぜ話が続くのかというと、
相手の質問に対して、
「自分の考え」「自分の経験」を話せばいいわけで、
話し続けなくてはいけない、という精神的な負担が軽減されるわけですね。
質問に答えるのは、
自分で話題を開拓するより、数段、楽なんです。

自分で自分に質問すれば、話は続く

そして、ここでコツとしてご紹介する「自分にインタビューする形」というのは、
質問するのも、答えるのも自分、ということですが、
まるで、人から質問されたように、
話すテーマを、自分自身で先に掲げ、
それに答えていく、という形を意識的に作ってやることで、
ひとりでしゃべっていることを忘れてしまうぐらい、
話が続けられる、というわけです。
例えば、事前に「ネタ」を考えておける場合、
「○○については→××。」
とか
「なぜそうなのかというと→こうだから。」
というように、
・「何についての話であるか」
・「その答え、結論」
だけを明記しておくと良いと思います。
そして、こうしてあらかじめ決めた話を始める時は
「○○については、どうなのでしょうか?」
などと、これから何について話すのか最初に宣言します。
そして最後には
「○○については、××ということなのです」
と念を押しましょう。
これによって聞く側は
今、何について話されていているか認識しながら聞けますし
始めに問題提起などをしておけば
参加意識を持って話を聞いてくれるはずです。

原稿は細部まで書きすぎない

事前に紙に書くとなると、
いろいろ書き加えたくなってしまうかもしれませんが
ポイントは、細部まで書きすぎないこと。
「○○については、××」
ぐらいに止めておくことです。
これ以上、決め込みすぎると
自分の書いた物に支配されてしまい、
結局、一字一句を書き起こした文章を読むだけと同様の、
「人を魅了するエネルギー」の無い話になってしまいますから、気をつけましょう。
このコツのような話し方に慣れてくると、
事前の書き込みなどが少なくてもできるようになり、
やがて、
事前にネタを書き込んでおかなくても、
次の話は何にしようか、考えながら話すことができるようになります。
それは、頭の中で、
「○○については→××。」という1行だけ思いつけば、
事前に紙に書き出したのと同じ効果があるからです。
しかもその思いつき方が、
「○○については→××。」という1行が、脳内に画像で見えるようになれば、
完全にコツを会得した、といってもいいレベルでしょう。
話は、いつも新しく「ひねりだす」ことが大事。
それは、なぜかというと、
自分自身の奥底から湧いた「言葉」「話」は、
含んでいるエネルギーが、格段に違うからです。
エネルギーの強い話は、
相手に、強く、深く、届きます。
話し方を学ぶ目的は、
まさにこのためだと心得たいものです。

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