「急に話をしなくてはいけない時」、話す前にまず考えるべきこと、楽に話すコツ

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枠が決まれば、話は簡単。

中村悟志(エンジニア)
中村悟志(エンジニア)
人前で話すことは全体的に苦手なんですが、そういう人が、話す前にまず考えるべきことはなんですか?
話す前に考えることって、考え始めたらキリがないと思いませんか?だからこそ、そのキリがないことを可能な限り簡略にまとめることが必要なのですね。そのためにまず最初に固めるべきが、ここで言う「枠」という考え方なのです。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

人前で話す時には、
必ず、

「枠」が存在します。

・自分はどこで話せるのか?=場所、環境
・自分は何分話せる、話す必要があるのか?=時間、尺
・相手は誰か?=話す対象
・どのぐらいの深さまで話していいのか?=深度、理解度
・どういう言葉を使えるのか?=許容される表現

・・などなど。

「枠」というのは、

既に決まっていて、動かせない条件、
ということです。

ごくシンプルな例で言えば、

3分で自己紹介して、
と言われれば、

話し始める前に、
3分に合わせた構成を考えますよね。

でも、
与えられた条件はそれだけではなくて、

場所も、
聞き手も、
状況も、既に決まっています。

だからこそ、
話す前には、

どのような「枠」が存在するのか、

予め、
その全体像を知ることが重要なのです。

例えばそのうちの一つの要素、場所を知る、というのは、
そのような、

方程式の解のひとつ、ということです。

そう考えると、
話をする状況というのは、

「枠」だらけで
がんじがらめのような印象にもなりますが、

実際は、
話し方の世界は大海原のようなものです。

そのなかで、
「枠」を知るのは、例えば、

地球儀の中で、
大海原の中の日本海を知るようなこと。

枠を知れば知るほど、
自分がどうしゃべればいいのかが、わかってくる。

つまり、
自分が話しやすくなるためのコツでもあるわけです。

中村悟志(エンジニア)
中村悟志(エンジニア)
そうか、自分がどういう枠内で話すのかが分かれば、これからどんなことをどのぐらい話すべきかが決まってくる、ということですね。
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枠の固め方、具体例

例えば、制服が決まっていれば、着ていく服を考える必要もないですよね。考えるべきことが「漠然」としているときこそ、自分の力では動かせないことは「枠」として固定してしまうような、頭の整理が必要なんですよね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

ではせっかくですから、
枠を意識した話し方を、

具体的に考えてみましょう。

上記のように、
3分間で自己紹介をして、と求められるようなことは、

そう頻繁にはありませんよね。

これは、

話し方の技術、
もしくはコミュニケーション能力の披露を

求められている場合しかあり得ません。

アナウンサー就職や、
オーディションでは考えられますし、

上司が部下に対して命じるようなケースも、
あり得るかも知れません。

真面目なのか、
冗談交じりなのかはわかりませんが・・

ただ、
このように、具体的に3分などと言われなくても、

その場の状況で、
どのぐらいの時間が適切か、

という判断は、

人前で話をしなくてはいけないシーンでは、
自分自身でする必要があるのですね。

そしてそれが、
自分に与えられた「枠」になるわけです。

例えば、

共同プロジェクトの最初の会議で、
他社、他部署の初対面の多くの人が集まった時に、

ひととおり
自己紹介しましょう、

となった場合。

「枠」をどう捉えるか?

枠となり得る時間を察知する

適切な時間は、
15秒から30秒でしょうか。

聞き手は
全員が初対面、

他社の人だとすれば、
使うべき言葉も決まってきますし、

ここに一堂に会したなかでの自己紹介、
という意義を考えれば、

このプロジェクトの中の自分、
という切り口が絶対に必要である、

という「枠」が思い浮かびますよね。

話す場所、環境も「枠」になる

場所はどうでしょうか?

広い会議室で、
ひとりひとりの顔がはっきり認識できるような所ではないかもしれません。

そうなると、
内容に盛り込むべき事項は、

1、自分の名前と顔を関連させて印象づけること
2、このプロジェクトと自分との関連性
3、自分の得意とすること
4、自分が貢献できること、豊富

のようになるでしょうね。

時間に余裕があれば、
ここにいるみんなに初めて会った感想などを入れると、

ちょっとカワイイヤツ、って感じになります。

そして、
このような「枠」が決まれば、

後は、
短く端的に言うことで、

30秒でまとめることもできますし、

余談を挟んだり、
詳細な描写を加えていくことで、

15分のお話にすることも可能になります。

中村悟志(エンジニア)
中村悟志(エンジニア)
枠が決まっていれば、話すべきことの範囲や深度も決まりますね。その枠を、自分で決められるかにかかっていたんですね!

例えば自己紹介で「枠」の考え方を応用する

おっしゃる通り。ここで言う枠とは、既に漠然とあるものです。それを枠として、自分で認識できるか、さらにはそれを枠として利用できるか、にかかっているんですね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

例えば自己紹介という枠において、

自分の容姿や名前を
同時に印象づける言い回しは、

今後の人生において、
何度も必要になることですので、

日頃から、
何か考えておくといいと思います。

名前に特徴がある人は、
それだけでアドバンテージがありますが、

ごく平凡な名前だという人は、

他人から
どう言われているか、や、

自分と同姓、同名の有名人、
人だけではなく、動物や物、
得意なこと、好きなこと、などと

絡めてみるといいでしょう。

名前と絡められれば、
もっと良いですね。

キャラと名前を絡める、
というのは、そういうことです。

また、ぽっちゃりしている人など見た目に特徴がある人は、
名前とキャラクターを覚えてもらうには有利ですし、

自分の欠点が、
むしろキャラクターということもありますから、

笑い飛ばせる範囲で、
痛くならない程度に、

自己紹介の口上に、
加えてみるといいかもしれません。

そして、
それらを、

極限まで短く言うバージョンを、
いつも話の引き出しに入れておきましょう。

長く言うぶんには
いくらでもアレンジは可能ですからね。

中村悟志(エンジニア)
中村悟志(エンジニア)
つまり、自分が言えることもコンパクトにまとめておくことで、いつでも利用できる要素が言語化できている状態になる、ということですね。

枠を認識する習慣ができれば、普段言語化しておくべき情報も決まってくる

そう、枠って限りなく小さい可能性もありますよね。だからこそ自分の言えることをコンパクトに言語化しておくことが大事なんです。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

今回は、
自己紹介を具体例にしてみましたが、

このような、
「枠」から固める話し方は、

咄嗟に話をしなくてはならなくなった時の、
あらゆるシーンで、

必要になってくることだと思います。

これも読んでみて!  「言葉の量」を意図的に減らすことが出来る人は、極めて少ない

そして、
その考え方、習慣が、

人前での話を、
より楽にしてくれる、

自分を助ける話し方にも
なるわけですね。

中村悟志(エンジニア)
中村悟志(エンジニア)
なるほど、コンパクトに言語化してあれば、最悪でもそのコンパクトな言葉を述べるだけでも成立しますからね。自分に足りなかったのはそれかもしれません。
話すのが苦しいとお悩みの方、それ、自分を追い込みすぎなのです。話し方の基本は、いかに自分を楽にする方向の考え方の習慣を作れるかどうか?なのです。先に枠を認識できれば、話すことはそれを基に逆算で考えられますよね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー
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