相手をしゃべらせる技、良い話をしてもらうコツ
「相手の話したいツボを察知しているか?」



司会者やインタビュアーとして、
出演者や話し相手に言われたら嬉しいのが、
「なぜかいっぱい話してしまった」
「普段は言わないことまで言っちゃった」
など、
いつもより話しやすい環境だったことへの
褒め言葉ではないでしょうか。
もちろん、
意図せず自然にそうなる場合もあるのですが、
自然に任せているだけでは、
そうならない時とのクオリティーの落差が大きくなってしまいます。
トークの仕切り手としては、やはり、
意識して、話しやすい環境を作る術を、
持っている必要があると思います。

話を引き出すテクニック

話しやすい環境を作る術、
それは、
話を引き出すテクニック、
相手にいい話をしてもらうコツです。
前提となるのは、
まず事前に相手を知ることなのですが、
ただ漫然と知識・情報を入れるよりも、
これから展開されるトークを、どうしたいか、
というビジョンを念頭に、情報を集めることが大切です。
調べ物のコツについては、
#56(20140908)
「攻めの調べ物ができているか?」をご参照ください。
また、
トークに参加する人たちのキャラクターを知ることは、
将棋に例えるなら、
持ち駒の個性を知ること、という話は、
#61(20141027)
「トークの仕切り役、まずは「持ち駒」を揃えよう」でお話ししたところです。

相手の話したい気持ちを活かす

トークにおいて、なぜ、
相手を知ることが大事なのか?
それは、
人には、
「話したいツボ」があるからです。
これは誰しも思い当たることだと思うのですが、
人間には、
話を聞いて欲しいという本能的な欲求があるものです。
そして何事も、
自発的な行為ほど、大きなエネルギーを持っています。
それは「モチベーション」、「情熱」です。
話したいという情熱を、
スムーズに発揮してもらうことが、
結果的に
いい話し合い、盛り上がりにつながります。
また、相手を知ることで、
相手の話により深く共感することができるようになり、
「そうですよね~」
「それは大変でしたね。」
「面白い体験でしたね。」
など、
その共感を相手に伝えること、
「共感の表明」が、
相手の話したい気持ちを
一層高めることにつながります。
トークの仕切り手、インタビューの聞き手というのは、
まるで整体師のように、
相手が話したいツボを察知し、
上手にそのツボを押してあげる、
そういう存在なのだと思います。

今ここでしか聞けない話、希少価値の高いトークを演出する

そういった、モチベーションの高いトークを、
自然に流して盛り上げるためには、
あまり事前に、ストーリー
(例えば台本や、頭のなかの構想など)を固めすぎないよう、
「描いたビジョンを、いつでも手放せる位置に置いておく」心構えも、
ビジョンを描くことと同じぐらい、
大事だと思います。
事前に考えたビジョンに縛られて、
その通りにしかトークを進められないと、
もしかしたら得られたかもしれない、
その場、その時でしか聞けない話を、
聞きそびれてしまう恐れがあるからです。
トークの仕切り手として、
「盛り上げる」ためにはどうしたらいいか、
という話をこれまでも再三してきましたが、
それは言葉を換えるなら、
今、このトークでしか得られない話、
「希少価値の高いトーク」を演出する、ということ
そのための環境整備として、
相手の話したいツボを察知して、上手に押し、
話を自然に流して、
盛り上がりを阻害しないこと、
なのだと思います。
ただし、
自然に流すだけでは、無駄が多くなるのも事実。
次回は、
それをコントロールする手段、
テンションの操り方について、
お話したいと思います。


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