プレゼンなどで話す時に、ぜひ駆使したい話し方の要素とは?

話は、内容の「性質のバランス」を考えよ

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
前回の、情熱を軸に構成する話、情熱とか感情って、ビジネスでは敬遠というか、軽んじがちなところなので、ちょっと戸惑いもあります。
君の主観を聞いているわけじゃない!っていうセリフ、あれは間違いですから。みんな、人の主観を知りたがっている。要は、主観の「込め方」の問題なんですよ。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

人前で、
何らかの発表をする時、

聴衆が聞きたがっているのは、

発表者の思い、情熱である、
という話をしました。

詳しくは前回記事を御覧ください。

ちょっと角度を変えて、
考えてみましょう。

例えばあなたが、
自動車専門誌の記者だったとします。

新車発表の取材に来たとして、

その発表で聞かなければいけないのは、
もちろん、スペックなのですが、

では、
自分が記事を書く時に、
新車のスペックだけ記載して終わりにするでしょうか?

違いますよね。

記事にぜひ書きたいのは、

その新車が生まれた意味、
その新機能の存在意義、
その新しい車を乗る人には、どんな新しい暮らしが待っているのか?

つまりそれこそが、
開発意図であり、

その意図を汲み取って、読む人が楽しめる記事にするのが、
記者の腕の見せどころ。

そして、
その開発意図を伝えるのが、
発表の意味、

だと思いませんか?

だからこそ、
思い、情熱を軸に話を構成し、

それを裏付ける話も用意しましょう、
というのが、前回の話です。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
なるほど、スペックの中に意図が込められているんですね。
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「話の性質」の幅があるほど、説得力がアップする

そう、スペックの中に込められた意図、客観性の中に存在する主観を汲み取って表現し直すのが、発表者の仕事だと思いませんか?
くまちゃんアナウンサー
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前回の記事を受けてこのBパートでは、
具体的な問題点など、現状を分析し、まとめます。

Aパートが情熱を軸にした話だったのに対し、
Bパートは、少し冷静になって、論理的に進めるのが効果的です。

ドラマや小説の「どんでん返し」ほどの劇的さは、
難しいかもしれませんが、

「話の性質」に幅があれば有るほど、
説得力はアップするものです。

いろいろな話の内容を用意するのと同じように、

情熱と論理など、
話の性質のバランスを整えたほうが、

全方位的に、説得力を増すことができるわけですね。

話の面白さ、という点について、
ちょっと余談になりますが、

人は話を面白くしたいと思うあまり、

無理やり、
ダジャレを言ったり、
オチはどうしよう、と考えたりするものですが、

話の面白さというのは、
そういった表面的な構成や言葉遊びである必要はなく、

それぞれの内容を、
「いろいろな角度、切り口で充実させる」ことで、

聞き手を満足させることもできるんですね。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
できれば話の内容で満足させたいですが、つい表面的に面白がらせようと、媚びてしまいます。

話を論理的にするポイントは?

聞き手に対する表面的な媚びなのか、あるいは自己満足なのかはさておき、それは本能的な習性ですから、意識的にコントロールできるようにしたいですね。
くまちゃんアナウンサー
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さて、本題です。

話を論理的にするポイントは、

なぜ現状はこうなのか?
いままで、どうしてこれが出来なかったのか?
それはこういう理由があるのです・・・など、

現状分析と、原因・理由を、
「追求」すること。

簡単な表現で言うならば、

追求すればするほど、
理屈っぽくなります。

そしてその理屈を、

絶えず
聴衆に疑問を投げかけるという形で、

話を進めていくことです。

こうした「問いかけ」となる要素を、
構成の段階で書き出しておくとよいでしょう。

そしてその順番をまとめると、
Bパートの話の流れの構成を作ることができます。

大石貴博(企画推進部)
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原因、理由の追及を、問いかけ形式で語るということですね。

結論への飢餓状態を作る

問いかけを考えておけば、それに答えるパートが必ず必要になります。自分の話も自動的に、自然につながっていくわけですね。
くまちゃんアナウンサー
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理屈の追求と、
聴衆への問いかけ。

実際に挙手して答えてもらう必要はありませんが、

その問いかけと、
それに対する答えの連続で、
話は進行していき、結論を迎えていくわけですね。

ポイントは、

聞き手に絶えず問いかけることで
なぜだろう?と共に考え、
早く先が知りたいと思うような、
結論に対する一種の飢餓状態を演出すること。

話し方のコツとしては、

この「問いかけ」のところぐらいは
聴衆をしっかり見据えながら訴えるようにすることです。

別の言い方をするならば、

聴衆を見ながら話す言葉を
事前に意識して考えておくべきなのですが、

そういう言葉には「問いかけ」が最適である
ということです。

ここはぜひ自分の言葉で
自信たっぷりに伸び伸びと話してください。

そして問いかけたら、
充分な間をとるのが、効果的です。

大石貴博(企画推進部)
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なるほど、問いかけを考えておけば、その後の話は、台本がいらないぐらいですね。

「データや事実の裏付け」と「エピソードの紹介」の掛け合わせ

人前で話すことが楽になり、それでいて、話に力がこもります。なぜ?を問いかけて、自分でそれに答える話し方は、身につけると強いですね。
くまちゃんアナウンサー
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また、
情熱、思いを軸に話をするときにも、
裏付けが必要だったように、

論理的に話す場面でも、
もちろん裏付けの用意が大事です。

「なぜ?の追求」に、
データ、事実を組み合わせると、
裏付けが強力になるのは、当然として、

ただそれだけですと、
話がガッチガチになってしまいます。

論理的に話す場面に相性が良い話は、

「ある時、
こんなことがありました・・」などの、

エピソードの紹介です。

なぜ?の追求による論理的な話とは、
話の性質が異なりますよね。

だからこそ、
聞き手にとって、とても聞きやすく、

話の内容を理解しやすく、
また、話し手に感情移入しやすくなるわけです。

これも読んでみて!  「語るのが楽しくなる」話し方の技術(前編)

ちょっと極端な表現をするならば、

論理的に過ぎると、
聞き手をある意味追い詰めて、敵が増える恐れがありますが、

エピソードを語ると、
共感され、味方が増える可能性があるものです。

繰り返しになりますが、

話は、
性質でバランスを取ることで、

聞き手が満足する、
充実の内容にすることができるのです。

大石貴博(企画推進部)
大石貴博(企画推進部)
話す内容にも性質の違いがあることを、もっと自覚する必要がある、ということですね。内容の性質なんて、なかなか考えないことです・・
この記事で述べてきた通り、内容の性質が理解できれば、それに適した話の演出をつけることができますから、わりと重要な話し方の技術になると思いますよ。
くまちゃんアナウンサー
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