相手から話を引き受ける方法、相手から話を奪う方法
「仕組み」として言語化したオリジナルコンテンツです。
応用すれば、あなたの話し方も変わります。
「頃合いを察知する」


ここしばらくは、
・相手の話を遮らずに聞き、
・話が相手の掌中にある状態で、
・話を続ける、深める
というようなテーマの解説をしてきました。
今回はいよいよ、
その、相手から切り出してきた話を、
一旦、こちらが受け取り、
ちょっと違う角度、方向の話に発展させることについて考えていきます。
イメージとしては、
これまでは、
相手の掌の中にあるボールについて、
まだボールをもらっていない側から、あれこれコメントしている状態でした。
それだけでも、
ずいぶん、話の盛り上げようはありましたよね。
順接の相槌だけでも、
会話はかなり長く続けられるものです。
そして今回からの話は、
そのボールを相手から受け取って、
自分の手で握り、
さらにそれを相手に向かって投げ返す、
ほんとうのキャッチボールになった状態です。
気の置けない仲間同士の会話であれば、
たとえ相手の話を奪うことになっても、
それほど問題にはならないでしょうが、
(ただし、話の横取り、いいとこ取りをするタイプ、
と思われてしまう恐れは否定できませんが・・)
商談や会議、関係がまだ浅い人との会話では、
相手の話は「聞き切る」ことが求められますよね。
ですから、
相手からボールを受け取って投げ返すということには、
ちょっとした覚悟のような責任感が必要です。
もっと正確には、
無責任に、無意識に、人の話を奪わない、ということです。
これは配慮、デリカシーの問題、
会話におけるマナーですね。

相手との間合いを定着させる

では、
相手から話を一旦引き受けるとき、どういう配慮をすべきでしょうか。
まずは、
相手の話の区切りの頃合いを見計らうことです。
一番わかりやすいのは、沈黙です。
相手がひとしきり話し終わり、
さらに話し始めるような「勢いのある息継ぎ」がないことを確認してから、
自分が話し始める習慣があるといいですね。
人間は基本的には、
会話において沈黙は避けたいと思うものですから、
つい、
相手の話に被せるように、しゃべってしまいがちですが、
相手の話と自分の話の間合いがとれるようになると、
会話にも落ち着きが生まれ、
それが、
相手の、こちらに対する印象にもつながってきます。
相手がこちらに対して、
なんとなく話すのが苦手、と感じる場合、
こういう会話の間に余裕がない可能性もありますから、
一度意識的にチェックしてみるといいかもしれませんね。

相手の話が終わりそうな前触れを感じる

また、
相手の話が終わりそうな前触れを感じることも大事です。
沈黙、間に至らなくても、
相手の言葉の語尾が伸びるようになってきたら、
そろそろこちらが話を引き受けても良い頃かもしれません。
違う表現をするならば、
相手の話が薄くなってきたことを感じる、ということでもあります。
それまでの話のペースと比べると、
内容の重要度や密度が落ちて来たとき。
語尾が伸びるのは、
その典型ですね。
また、
同じワード、フレーズが重なることが増えたら、
これは明らかに、
密度が下がっているといえます。
ただし、
同じワードやフレーズを繰り返して熱弁したい人もいますから、
言葉の繰り返しだけを理由として、こちらが話を奪うと、
相手の機嫌を害する可能性もないとは言えません。
見極めは、
あくまで全体的な雰囲気を察知するに越したことはないでしょう。
そのためには、
相手が今、何について話しているのか、
その時々の話の本題を理解し、
その本題の要素がひととおり揃って、出尽くしたと思えるまでは、
相手からボールを奪わない、という気持ちですね。
そして相手の話の主旨を理解しているなら、
相手の話に、脱線、余談が増えてきたことを感じることもできると思います。
これも、
話の重要度、密度が低下している証です。
相手は、
ある程度話し尽くして、
むしろこちらが話すのを待っているのかもしれません。
練りこんだスピーチなどの話ではなく、
一般的な会話であれば、
人は、言いたいことは先に言ってしまうものです。
しかも言いたいことには感情がこもりますから、
自然と、
声、抑揚が大きくなります。
それに対して、
話すべきことがなくなってくると、
声、抑揚は小さくなります。
これらのポイントを総合的に判断して、
相手の話が出尽くしたことを確認して、
次の展開の振りをするのが、
スマートな話の引き取り方と言えるでしょう。
(もっとも、心ある話し手であれば、
程よい頃合いになったら、自分から相手に話を振ることができるものですよね。)

なかなか話が途切れない人から、話を奪う方法

ここで、
良い機会ですので、
なかなか話が途切れない人から、
話を奪う方法についても考えておきましょう。
つまり上述のような、
話の出尽くしが感じられないまま、時間的に長くなる場面です。
テレビの討論番組などで、
良く見受けられますよね。
言いたいことが続くので、
間がなく、声も小さくならず、
情感を込めたまま、話し続けられてしまうような時。
もちろん、
相手の続けている話が、すべて聞くに値するものなら、
そのままでもいいのですが、
今、この場で聞くべき内容として、
明らかにボリュームが多すぎる時には、
意を決して、
相手の話を遮ることも、必要かもしれません。
そのチャンスは、
相手の息継ぎの瞬間です。
人は息を吸っている間は、
話すことができませんから、
虎視眈々と、
その瞬間を狙います。
吸った!と思ったら、
とにかく大きな声で!
その時に重要なのが、
言葉選びです。
相手から話を奪う時に最初に発する言葉が、
今までの相手の話を受けるようなスマートな言葉を選んでしまうと、
例えば、
「今、おっしゃった、〇〇という点についてですが・・」
などと言ってしまうと、
「〇〇なんて、言ってないよ!」
とかなんとか、言われて、
また話を続けられてしまう可能性だってありますよね。
相手の話を遮断するには、
相手の話を受けた「相手主語」の言葉を使うのではなく、
自分主語の言葉を選ぶこと。
「私が体験したことなんですが・・」
「ここにデータがあるんですが・・」
「私が別の角度で感じているのは・・」
など。
また、
自分主語のニュアンスがある単語でも同様の効き目があります。
「それはそうと、」
「あのー、」
などの、話の前置きとなる音を、
大きい声で。
「ちょっと待ってください」
と言ってしまうなど。
ただ、
こういう相手の話を遮るような短いフレーズは、
スルーされてしまう可能性があります。
「ちょっと待ってください」と言ったら、
逆に「ちょっと待って!」と返される可能性もありますよね(笑)
ですから、
効果的に話を奪うのであれば、
先に挙げた、
「私の体験したことなんですが・・」などのように、
この後に続く話が、
いかにも意義深い内容であることを示唆するような言葉のほうが、
なお効果的になると思います。
こういう話し方は、
いかに品よくできるかが、ポイントになります。
もし機会があれば、
お試しください・・


【ビジネス特化のコミュトレ】20~40代社会人の直面するビジネスシーンや課題を網羅
© 話し方のコツ|心技体
著者:くまちゃんアナウンサー
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