本番の緊張を、集中力に変えるコツ
「課題をポジティブにまとめることができているか?」



準備も万端整って、
いよいよイベントが始まります。
ライトが点灯したり、音楽が鳴ったりして、
緊張感が高まります。
この緊張を集中力に変換できるかが、
司会の出来を大きく左右します。
納得行く準備をしていないと、
その不安が、余計な緊張を呼んでしまいます。
本番直前に、
気持ちが後ろを向いている状態です。
準備をしっかりしておくのは、
本番で緊張しないためでもあるわけですね。

分散した課題・注意点をシンプル化する

事前準備と緊張、という点においては、
実力以上の課題・ハードルを設け過ぎないことも、大事です。
準備をしっかりする、ということは、
こうしなくちゃ、こうしちゃダメ、というポイントをたくさん作ってしまうことでもあります。
自分で設定した課題に縛られて、
緊張から失敗を招くケースは、真面目な人ほど陥りやすいものです。
もったいないですね。
しっかり準備をした人は、それに見合った成功を手にすべきですからね。
こういうときに有効なのは、
課題・注意点を分散させず、まとめてしまうという準備法です。
ライブで進行するイベントは、
時間経過が、催しの内容と直結しています。
時間とともに、その都度、やるべきことが違うようにも思え、
段取りごとに、こうする、こうしちゃダメ、と注意点を乱立させてしまいがちですが、
その考えを
もう一段階深めて、
「・・ということは、
結局こうなれば良いってことだよね!」
というように、
「成功した状態をイメージして」注意点をまとめてみて下さい。
コメントを間違えてはダメ、
滑舌が悪いのはダメ、
などの注意点を、
例えば、
名前さえ間違えなければ、
後は、失礼なく楽しんでもらって、出演者を笑顔にする、
というような成功イメージに置き換えるのです。
もちろん、
個々の注意点をリストアップし、理解した上での話ですよ。
そうすることで、心が軽くなりますし、
自分のすべきことがより明確になり、頭脳と体の動きにキレが出てきます。
緊張せず、堂々と舞台に立てる人は、
そういう考え方が出来る人がほとんどだと思います。

自意識をサービス精神に変換しよう

緊張を引き起こす要因はもうひとつ。
うまくできるだろうか、
司会が上手な人と思われたい、
見られること、聞かれることが恥ずかしい・・
などと、
自分のことばかりを考えてしまうケース。
本番で、
普段の自分以上の力が、突然出ることはありません。
自分のことを考えて緊張してしまうのは、
心のどこかに、よく見られたいという自意識があるからです。
その自意識を、
サービス精神に変換しましょう。
いま目の前にいる人たちを満足させようと、強く願うこと。
これが、
集中力を高める特効薬です。

緊張をほぐすために、本番直前でもできること

最後に、もし可能ならば、
屈伸運動をしてみましょう。
頭でいろいろなことを考えたり、
心拍数が上がったり、
呼吸が浅くなったりと、
上半身への負担が高まり、
体を固くしています。
屈伸で足を動かすことで、
血流がよくなり、固くなった心と身体がほぐれます。
脳と遠いところの血流が良くなる、というポイントも大きいと思います。
深呼吸も効果的です。
鼻で大きく息を吸い、
腹をパンパンに膨らませたら、一旦息を止め、
唇の先から
ゆっくり時間をかけて吐き出しましょう。
これを3回ほど繰り返しているうちに、
浅い呼吸が改善され、呼吸器系統の緊張がほぐれて、
モヤモヤしていた頭の中まで、
スッキリしてきますよ。
さあ、
舞台へ上がりましょう。


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