聞き間違えられる発音の「滑舌だけじゃない」意外な原因。音が短くなってない?
「仕組み」として言語化したオリジナルコンテンツです。
応用すれば、あなたの話し方も変わります。
「音の長さ不足で、聞き間違えられることもある」


話すと時々聞き返されてしまうことがあるという悩みについて、
お答えしています。
発音があいまいで、
相手が聞き取りにくくなってしまう場合、
1、調音点
2、口の形と、口腔内の空間の大きさ
3、呼吸の深さ、呼気の強さ
これらの要素がお互いに影響しあっています。
前回は、
2、口の形と、口腔内の空間の大きさについて解説しました。
今回は、
3、呼吸の深さ、呼気の強さについてです。
音がひとつひとつ粒立っているのが
明瞭な発音だとするならば、
その音ひとつには、
それぞれひとつ分の息が使われています。
その点、相談者Aさんは、
呼吸が浅い=しっかり吸えていないため
息の使い方の「少ない」音が出てしまっているのではないか、
と考えられます。
具体的には、
例えば、
「coffee=コーヒー」と言うとき、
英語では
「カフィ」と、2拍で読んでしまいます
しかし日本語では、
「コオヒイ」となりますよね。
これが「コヒ」になってしまうのが、
「ひとつ分の息が使われていない」ということです。
息の使い方で、
発音が不明瞭になるパターン。
こころあたりありませんか?
わかりやすい例なので、
「コーヒー」という言葉を使って解説を進めますが、
私たちがコーヒーのことをコーヒーとして、
正確に相手に理解してもらうためには、
きちんと、
コオヒイという4拍の音を出す必要があるのですが、
これが上記のように
「コヒ」になってしまうと、
聞き手はそれをどうとらえるでしょうか?
私たちが話し手として発音を考えるときに、
母音と子音がしっかり出ていれば、
たいてい意味は伝わるだろうと考えがちです。
だから、
口を大きく開けようとか、
子音をしっかり正確に美しく出そう、
と思い、練習するわけですが、
自分が聞き手の立場になって考えると、
言葉を聞く、
という場面において、
実はかなり依存しているのが、
「拍=音の長さによる聞き分け」なのです。
例えば、
カフェのレジにおいて、
4拍であるべき「コーヒー」という言葉を、
2拍の「コヒ」と発音してしまったとしても、
相手はそれがコーヒーのことであると、
理解してくれるでしょう。
しかし、
コーヒーとは関係のない、
例えば家電売り場のようなところで、
コーヒーのことを「コヒ」と言ってしまったら、
聞き手は、
「えっ?子機?」と聞き直しますよね?
この例からもわかるように、
私たちが相手の言葉を理解しようとするとき、
頭の中で「自分の辞書を引いている」のですが、
その検索条件のひとつが、
「拍=音の長さ」なのですね。
聞き取りにくい言葉を聞いてしまったとき、
例えば「コヒ」という言葉を聞いてしまったとき、
私たちは自然と、
自分の知っている2拍の単語から、
正解を探そうとしてしまうわけです。
日本語の発音において、
音の長さの重要性、
ご理解いただけると思います。
ちなみに、
1の要素、調音点が正確でないために、
発音が不明瞭になるパターンなら、
「アイスコーヒーをエルで」と言ったのに、
「エムですか?」
と聞き返されるようなケースです。
私たちは発音によって、
言葉の意味の違いを伝えることができるわけですね。

一拍の音には一拍分の長さを与えること

では、
その対処法です。
1拍分の長さの音を、
しっかり出せるようになるには、
まず、
自分の耳でしっかり自分の音を聞くこと。
コーヒーと言うとき、
コオヒイの、
オとイまで耳で聞くような感覚で。
心の余裕も必要ですね。
自分の思うことを表現しようとするときに、
焦ってしまいがちな人や、
考えが次から次へ浮かぶので、
音にしている時間が惜しいと感じている人なども、
1拍分の長さの発音が苦手になりやすい傾向があります。
相談者Aさんの症状の中に
姿勢が悪い、という自覚がありましたが、
確かにそれは
息がしっかり吸えない原因の一つでしょう。
息は、吸えないと吐けませんし、
吐けないと吸えませんよね。
また、
カラオケはうまい、とありました。
歌謡曲というのは、
歌詞の音ひとつひとつに、音符が乗っているので、
ひとつの音を歌うときに、
しっかり1拍分の息を使います。
ですから
Aさんにおすすめするのは、
カラオケを歌う時の感覚で
一音一音を確実に出すよう心がけること。
そしてもう少し深く息を吸えるように、
腹式呼吸を覚えるとよいでしょう。
(でも呼吸って生まれた時からの癖なので
なかなかすぐには変わらないのですが・・)
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腹式呼吸の練習法

腹式呼吸で声を出すとはどういうことか、
理解する為の方法を、
改めてここでご紹介します。
これは私がいつもおススメしている方法です。
最初は仰向けに寝転がった姿勢でやると、
感覚がつかめやすいと思います。
まず、深いため息のように、
「はあああああ」と
息を吐いてください。
声を出さない、本当にため息の「は」ですよ。
その状態で息を吐いていき、
最後の最後に、
搾り出すかのように、
「あ・・・・」
と音に変えてみてください。
出し切ったら
また息を吸って、繰り返します。
どうですか?
この最後の方の「ああああ・・・・・」こそが
腹式呼吸で出た声なのですよ!!
その感覚を
まずはつかむことから始めてみてください。
そしてその腹式呼吸の声を、
例えば、「コーヒー」で出してみてください。
コオヒイ、
の「オ」と「イ」を、
腹式で響かせて、
その音を自分の耳で聞くような感覚で・・
ラジオDJみたいでしょ?
とにかくこれは、
癖にすることが重要です。
ぜひ、参考になさってみてくださいね。


© 話し方のコツ|心技体
著者:くまちゃんアナウンサー
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