相手に刺激を与えて、話を引き出す「攻めの質問法」

「相手の自己表現を手助けするような、話の聞き方」

木下和也(営業部)
木下和也(営業部)

前回の、相手を乗せてしゃべらせる質問、参考になりました。
相手のスイートスポットを突くイメージ。相手が「そう!そこなんですよ!」という言葉を返してくるイメージです。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

相手から貴重な言葉を引き出すために、
相手との関係性を、ひと工夫してみる、

というポイントにおいて、

前回は、

相手が「自分自身の話にのめり込んでくるような」話の聞き方、
について、解説しました。

今回は、

相手に、刺激を与えることで、
より深みのある話をしてもらう方法をふたつ、

ご紹介します。

◆この記事の著者がビデオ通話で個別指導、ご相談は1回から承ります。
◆すぐに変化が実感できた。受講体験者の感想はこちら
木下和也(営業部)
木下和也(営業部)

相手を乗せるためには、相手に対する観察眼も必要になりますね。

「言葉のプレゼント」で相手の素顔を引き出す方法

今回は、ちょっと攻めていきましょう!
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

相手に刺激を与える、
というのは、

相手にとって想定外の、何か。
サプライズ、ということです。

プロのインタビューの技として、
プレゼントを用意したりする、

という話は、
過去の記事にも書きましたが、

ここでは、
そういう物理的なことではなく、

言うなれば「言葉のプレゼント」で、
相手の素顔を引き出す方法です。

「その人の人格、人間性を浮き彫りにして、
できればその中に、愛すべき個性を発見する。」

ポジティブなインタビューにおける、
究極の目的は、そういうことではないでしょうか。

だからこそ、
相手に素顔を見せてもらうことが大事であり、

そのための話の聞き方では、
やはり周辺への事前取材が必要になります。

その相手が、
有名な人であれば、

著作を読んだり、
ネットでの評価を検索することもできますが、

やはり、あらかじめ第三者に、
その相手にまつわる話を聞いておくことが、基本だと思います。

これは、
仕事としてのインタビューや対談でも、
会社の上司や取引先の人から話を聞く場合でも、同様です。

相手をちょっとびっくりさせる話なら
なんでもいい、というわけではなく、

その人の人間性を浮き彫りにできるような、
後々の話題に絡んでくるような方向性の話題がいいでしょう。

例えば、

学生時代に行った○○で、こんなことがあったんですって?
現在のひそかなマイブームは、○○なんですって?

など、
簡単に言うと、

「どうしてそんなこと知ってるの?!」
「誰に聞いたの?!」

という言葉が返ってくるような質問を、
仕込んでおくことです。

聞かれた側は、
びっくりしつつも、ちょっと嬉しいものですから、

つい、
普段は他所で話さないようなことも、話してしまう。

これが、
言葉のプレゼントによるサプライズで、
話を引き出す技術です。

質問の事前仕込みが必要ですから、
相応の労力もいりますが、

だからこそ、
言葉のプレゼントになるのですね。

【ビジネス特化のコミュトレ】20~40代社会人の直面するビジネスシーンや課題を網羅

早口言葉グッズ・くまちゃんアナウンサーショップ

木下和也(営業部)
木下和也(営業部)

言葉のプレゼント、ですから、相手のことを考える献身性みたいなものも必要かも。

深く考えさせる質問

そうそう!献身性は無償の愛。これ実は、与える習慣みたいなものによるところが大きいんですよね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

相手に刺激を与えて、
話を引き出す方法、

もうひとつは、
深く考えさせることです。

「あなたにとって○○とは?」などという
ありがちな質問を、

見聞きすることがよくありますよね。

インタビュアーが、
こういう質問を、つい、してしまうのは、

インタビューの体裁をそれっぽく見せるために、
話を意味ありげにするのにもってこいだから、

でもあるのですが、

その人ならではの主義・ポリシー、人生観など、
壮大な価値観について質問するのは、

相手を考えさせる、
という点においても、

良い効果を与えます。

相手が普段から考え、
普段から人に話をしているような言葉を聞いただけでは、

インタビューとしては物足らないでしょう。

例えばそれを記事にしたとしても、
読者にとっては、

「ああ、この人またこういうこと言ってる」
と思うだけです。

そのような記事は、
コピペでも書けてしまいますよね。

インタビューでは、

こちらが投げる球次第で
相手から返ってくる打球に大きな差が生まれます。

見たこともないような魔球を投げれば、
これまた見たこともないようなスイングで、バットを振ってくれるはずです。

ただ、
人生観を質問して、すぐに良い答えが出ない場合や、

相手にとっては言い足りない、言い尽くしていない言葉でしか、
表現できないということもあると思います。

インタビュアー側が、
「この人からは、もう少し違う言葉がでるんじゃないか」
と思ったら、

人生観などの質問を受けて、
もう一度、話し合ってみることです。

そして、
機が熟した、と感じた時に、

さらに同じ人生観についての質問をしてみると、

さきほどとは違う、
もっと洗練された言葉が返ってくる可能性があります。

木下和也(営業部)
木下和也(営業部)

深く考えさせるというのは、もっと相手の深い所を共有したいというような気持ちに基づくものなのかな。

インタビューを通じて、相手も「自分に気付く」ことがある

多くのインタビュアーがそうしたいと思うのは、より根源的な相互理解を、本能的に求めているのかもしれないね。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー

インタビューのトークを通じて、
相手も、

「自分に気付く」
「自分を表現する言葉を見つける」

ことがあるわけですね。

インタビューされた人が、

そのインタビュー以降、
同じような話や、
同じフレーズを使うようになったとしたら、

それは、
インタビュアーである、あなたの仕事が活きたということです。

インタビュアーであるあなたが、
その相手が自分の考えをまとめてお話に仕立てる過程を、
手助けした結果なのですね。

これも読んでみて!  「自分らしい個性的な切り口」の話をするために(前編)

もちろん、
そのお話、その人の業績などは、その人自身のものであることは、
揺るぎないですし、

その人が、
このインタビューの影響を受けて、
そのお話ができるようになったことも、

気づかないかもしれませんが、

インタビュアーは、
密やかに微笑めばいいのです。

インタビューの醍醐味は、
そんなところにあるものです。

【当サイトの記事内容を参考に二次利用される方は、必ず出典元としてサイト名とURL「話し方のコツ、心技体 https://kumagaiakihiro.com」とご明記くださいますようお願いいたします。】
 
くまちゃんアナウンサーの活動情報はこちら
【ビジネス特化のコミュトレ】20~40代社会人の直面するビジネスシーンや課題を網羅
木下和也(営業部)
木下和也(営業部)

攻めのインタビュー=相手の人間性に踏み込むインタビュー。実はこれをやらないと、話がいっこうに深まらないかもしれませんね。
相手の深い所に踏み込むのはちょっと勇気も要りますよね。嫌われない程度にうまく質問するのも、表現の仕方ひとつで変わるものですよ。
くまちゃんアナウンサー
くまちゃんアナウンサー