「聞き手の理解とイメージの状態を思いやって」間が取れているか

ストーリーを
聞き手に向かって語る時の「間」について、考えています。

間、つまり、あえて無音を作ることによって
得られる効果は、

・時間の経過、一瞬あるいは永遠を感じさせる
・場面の転換を表す
・言葉の意味に違いを与える
・無音の間に、聞き手の想像力が高まる
・無音を破る音への集中力が高まる

大きく分けて、
この5つのポイントだと思います。

前回の記事では、

間を使い分けることで、
言葉の意味の違いを正確に伝えることについて、お話しました。

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場面転換を表現する、間の取り方

さて今回は、

お話を語る時に、まさにその醍醐味とも言える効果をもたらす、
間の使い方についてです。

間は、
場面転換を表現することも可能なんですね。

前々回の記事で、
間を使うことで、時間を一瞬にも永遠にも感じさせることができる、

という話をしましたが、

それと同様に、

あえて間を作ることで、
聞き手は空間を瞬間移動することができるんです。

もちろん、
イメージの中で、ですが。


明確な場面転換が、なぜ重要なのか?

それは具体的に、
どういうことなのか、説明していきますね。

複雑なストーリーを語るためには、

ひとつの大きなお話のなかに、
いくつもの要素を組み込んでいく必要があります。

例えば、
登場人物ひとりひとりについて、とか、

その話の前提条件になるものとして、
語っておかなければならない話、などです。

たくさんの要素が絡み合った話は、
深みがあって面白くなりますが、

いっぽうで、
冗長で難解になる危険もありますから、

そこは語り手の腕次第、
になるわけです。

そんななかで大事なのが、
場面転換。

ここからはまた別の話ですよ、
と、きっちり区切ることなのですね。

しかし、
語り手本人が区切ったつもり、ではダメなんです。

聞き手のイメージが、
きっちり場面転換することが重要であり、

だからこそ、
間、無音を作るのが効果的なんですね。

言葉でできる場面転換を、あえて「無音」にしてみる

場面転換は、
間ではなくても、言葉で言い表すことは可能です。

例えば、

「その時、別の場所では、」

という言葉を発すれば、
違う話に切り替わるサインにはなるはずです。

でもそれで
聞き手のイメージが完全に切り替わるかというと、

そういうわけにもいかないんです。

言葉が続きすぎてしまうと、
聞き手のイメージが追いつかないんですね。

「話が流れてしまう」

とよく言いますが、
これは、語り手側からみた、そういう状態。

聞き手の側から考えると、

イメージや理解が追いつかないまま、
次の情報が入ってきてしまう、という状態です。

そんな時に必要になるのが、
無音の時間、「間」なんですね。

間には、

今までの話の理解を完了させて、
次の話を聞く体勢を作る、

という効果があるのです。

なるほど!

具体的な間の取り方、2パターン

実際に、
場面転換を感じさせる間の取り方については、

前々回の時間経過を感じさせる間のとり方と同様に、

「その時、別の場所では・・・(間)」

と、
きっかけの言葉の後に間を取るパターンと、

「・・・(間)さていっぽう、別の場所では、」

と、
いきなり間を取るパターンが考えられます。

いきなり間を取るパターンは、
本当に聴衆が聞き入っているような状態であれば、

話に重厚感が出ると思いますが、

普通の会話程度では、
なかなか使いにくい手法だと思います。

いきなり間を取っているあいだに、
他の人が話しだしてしまう可能性だってありますからね。

自分は間を取っているつもりだったのに、
誰かが、

「あのさぁ、それはそうと昨日のテレビなんだけど、」

なんて、
言い出されたら台無しですよね。

一般的なのは、
きっかけの言葉の後に、間を取るパターンです。

ちょっとだけ余談になりますが、

これから話が続きますよというニュアンスの言葉を先に言ってしまうのは、
議論や会話の中で、他人に口を挟まれない手法として、

とても有効です。

頻繁に利用される、
「ポイントは3つあります」と先に言う話し方なども、

同種の手法ですね。

ただし、ポイントは3つ、という言い方は、
本当にそれがポイントとして有意義なものでないと、

後からがっかりする、
というデメリットもあります。

ここぞという時に、
一回だけ使うのがいいと思います。

聞き手を後まで惹きつける同じような話し方は、
別の言い方でも出来ますから、
身につけておくとよいと思いますよ。

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