「自分らしい切り口で語るために、言葉を選ぶ」

ストーリーのある話をして、
聞き手を魅了するには、

そのお話の世界に感情移入してもらえる環境を作り、

聞き手に、
そのお話を「追体験」してもらうこと。

そのために必要なのは、

情報を共有するための説明的な要素と、
再現ドラマの要素であり、

再現ドラマの要素では、

「体験者の目線」で
大胆にその役柄を演じること。

前回の記事では、

具体例で
その再現ドラマ部分の語り方、描写について、

説明しました。

(詳しくは前回記事をご覧ください。)

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説明的な部分を、どう描写表現するか?

今回は、

もうひとつの重要な要素、
説明的な部分を、どう描くか?

について考えていきます。

まず、
これまでのおさらいなのですが、

必要な情報を聞き手に与えるための説明においては、

繊細な描写力が求められるのは
もちろんなんですが、

何から何まで説明すればいいというものでもなく、

お話に感情移入してもらうための、
「必要かつ効果的な情報を与えたい」のであり、

そのためには、
与える情報を選択するセンスが大事、

ということでしたよね。

さて、

この、
情報を選択するセンス、というポイントは、

語り手の個性が
とてもよく出る部分なんです。

個性というと、

前回取り上げた、
「役者になって演じる」話し方のような、

大胆で、
人目につきやすい表現法が、

とかく、
個性的、と見られがちなのですが、

それは
ごく表面的なこと。

じっくり語ったときに、にじみ出る個性は、

言葉の選択と、
語るべき情報の選択のセンス、なんですね。

そして、
その情報の選択のセンスには、

正解はありません。

ある語り手にとっては、
省略しても差し支えない、

と判断された情報が、

別の語り手にとっては、
極めてその人らしい情報の選択だったりするわけです。

その話にとって、必要かつ効果的な情報は何か?

例えば、
前回の記事での具体例として、

坂道を転がるオレンジ、
という設定でお話しましたが、

この坂道の説明も、
人それぞれであっていいのです。

江戸時代に起こった、とあるエピソードを通して、
この坂道を描くのもいいですし、

5年前に放送された、
テレビ番組の全力坂で、
まだ新人時代の○○ちゃんというタレントが、
全力で走り抜けたのが、この坂道、

であってもいいのですが、

大事なのは、
上記の「必要かつ効果的な選択」であるかどうか、

これが、
ここで言う、情報の選択のセンス、という問題なのですね。

逆に言うと、
不要で効果のない選択をしたくないのです。

では、
どういう情報が不要で効果がないのでしょうか。

それは、
語り手にとって、

そして、
話の本旨にとって、

という意味において、です。

わかり易い例で言いますと、

自分はそんなにそのタレントのことを知らないのに、

全力坂で新人時代の○○ちゃん、
という要素を選択して説明した直後に、

それを聞いていた隣の人が、

「それはそうと、○○ちゃんってさぁ・・」

って言い始めたまま、

自分は話に参加できず、
その後に語ろうと思っていた話に戻らなかったら、

せっかくのストーリーが台無しですよね。

○○ちゃんというワードを、
出したばっかりに・・・。

ですから、
上手な語り手は、

情報の切り口、
話題の提供の仕方には、

とても神経を使うわけですね。

後半へ続く

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