極意

「盛り上げの3要素が実現できているか?」

そのイベントがどういう性質のものであれ、

全ての司会者が、
本番中、最も気になること。

それは、

「盛り上がっているか?」
ではないでしょうか。

盛り上がる、という言葉は
とても抽象的で、

実際に何がどうなれば
「盛り上がった状態」なのかは、わかりませんし、

同じイベントについて、
ある人は、盛り上がったね!と言い、
別の人は、盛り上がりに欠けたね、と言うかもしれません。

明るく騒がしい盛り上がりだけではなく、

クールななかにも、議論が噛み合っているようなイベントも、
盛り上がっている、と言えると思います。

基準は、
それぞれの心のなかにあるものですが、

あえて定義のようなものを文字にするなら、

(できれば予定を超える数の人々に注目されるなかで)
会場にいる人々が集中し、
前のめりになって参加し、
時間を忘れるほど充実している状態、

そのボリュームと割合、ぐらいの表現になるでしょうか。

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盛り上げの3要素をそれぞれ高いレベルで実現する

そして、本題。

司会者がイベントを盛り上げるためには、
どうすればいいのか?

大事なのは3つの要素、

・会場の雰囲気を作る、

・出演者の気持ちを高める、

・聴衆の心に訴える、

この3点です。

そして、
盛り上がりの定義からも分かるように、

必要としているのは、
そこにいる人々の「高い参加意識の醸成」ですから、

この「盛り上げの3要素」を、
それぞれ高いレベルで実現し、
会場の人々の参加意識と集中力を高めること、

それに尽きると思います。

 

 

盛り上げるための雰囲気作り

では、盛り上げるための、
会場の雰囲気づくりについて考えます。

必要なのは参加意識を高めることですから、
会場が「ウェルカムな」空気になっていることが大事です。

そのための雰囲気作りとして一番ダメなのは、
排他的な振る舞いです。

よく見かけるのは、

複数人で司会をするケースで、
自分たちの話に熱中しすぎるシーン。

よほどその人達のファンなら食いついてくるかもしれませんが、
出演者だけで話が完結してしまうと、
聴衆の側は、逆にしらけてしまうものです。

常に、
目の前の人々に聞いてもらっていることを前提として
「聞き手を意識した話、振る舞い」が、司会の基本的な心得です。

 

「ただのノイズ」にならない話し方とは?

聴衆の気持ちがだんだん離れてしまう司会の典型は、
一本調子な話し方。

司会者は兎角、

盛り上げよう、
多くの人に声を届けようと、

頑張ってしゃべることが多いものですが、

同じ調子で話し続けていると、
その声は会場の空気に同化して「ただのノイズ」になってしまいます。

そうならないためには、
話し方のメリハリ。

高低、強弱、間、言葉の選択に留意し、
「聴衆の意識が、こちらに向かってきていることを感じながら」
話すことが大切です。

また、

ひとつのイベントのなかでも
ある程度落ち着いた雰囲気が欲しい場面と
盛り上がりが求められる場面など、さまざまな局面が存在します。

司会者は
それぞれのシーンの性質を理解しながら口調を変え、
テンポを変えたりタメを作ったりしながら話すといいでしょう。

盛り上げる場面では
明るく高い声を、張るように心がけます。

時にリード・ヴォーカルになったり、
時にバックコーラスになったりと、

その場所の音たちと
ハーモニーを奏でるような意識で、
会場全体に明るい雰囲気を作り出すこと。

つまり、

自分の声を、明るい効果音のひとつだと考えることです。

 

「言葉の使い分け」も盛り上げの大事な要素

また、声のトーンだけではなく、
使う言葉も明るい性質のものを選択します。

「いいですね、すばらしい
立派、楽しい、素敵、などなど・・・」

一見、安直なようにも思えるのですが、
こういった普通の褒め言葉を、言うのと言わないのとでは大違いです。

例えば「肉まん」という商品の棚に
「ほっかほか」と書いてあるものとないものでは
実際に売上げが変わるそうです。

ほっかほか、なんて当たり前ですよね。
でも人の気持ちというのはそういうもの。

わかりきっていることでも
「素敵ですねー」と声に出して表すと
場のムードがグッと親密になるわけです。

相槌も、同様の効果があります。

明るい雰囲気のみならず、
例えば、

今行われているイベントについて、
何かひとこと言いたくなってしまうような、参加を誘発するような言葉や、

出演者、観客への呼びかけなどで、
人々の気持ちを呼びこむことが、

会場全体の参加意識と集中力を高め、
結果、
「盛り上がったイベント」になっていくわけですね。

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